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第8回「シングルマザーも輝ける社会を実現させるために」Part.2

虎ノ門ヒルズにある人気のデンタルクリニックの院長として、美と健康を追求し続けることを使命とし、新たなライフスタイルを模索するDr.龍がいま気になる人とクロストークする連載の第8回目! 今回は「QUEEN OF THE UNIVERSE2022 シングルマザーコンテスト」を主催する村上麻衣さんと優勝者の野口祐子さんさんにお話しを伺いました。

虎ノ門ヒルズ 歯科・医科 龍クリニック 理事長・院長
龍 信之助医師

日本大学法学部卒業後、日本大学歯学部へ編入学し卒業。歯科医師でありながら、慶應大学医学部麻酔科の大学院へ進学。元神奈川歯科大学臨床准教授。歯科医師として生活習慣病の予防や口腔ケアの重要性について検証。さまざまなメディア出演をしながら、口周りのケアの啓蒙活動も行っている。

著書『若返りあごトレ: 顔の下半分に年齢がでる!  』(小学館実用シリーズ LADY BIRD)

 

シングルマザーコンテスト
Queen of the universe 代表 
National director
村上麻衣さん

2年前にシングルマザーになったことから、シングルマザーが輝ける場、シングルマザー支援を目標に掲げてQueen of the universeを主催。美しさの原点は健康から、健康な体健康な心があってこそ豊かな生活が送れると考え、何事にも、地球に優しくそして、本物で本質なモノ・コトを届けることをライフワークとする。NMNサプリメントIAMも販売。「2017Miss international・準ミス日本代表」「2018Miss landscapes・日本代表世界5位」

 

Queen of universe2022グランプリ
野口祐子さん

シングルマザー歴5年。7歳の娘を育てながら、事務職をしているOL。シングルマザーでも自信とエネルギーに溢れた女性になりたいとコンテストに参加。やりたいことや目標もなく日々を過ごしていた自身の変化を発信することで、自分のことを後回しにしてしまうママ達が人生の主人公として幸せになってほしという願いを伝えていきたい。

 

GLITTER読者の代弁者としてクロストークに参加してくれるのはこのお二人!

 

歌手
吉川 友さん

ハロー!プロジェクトの研修過程を経て、2011年ソロデビュー。抜群の歌唱力とユーモア溢れる巧みなトークでバラエティ番組出演の他、映画、舞台出演など多才に活躍中。2022年7月27日に配信シングル「SEAGULL」をリリース。

 

タレント
でか美ちゃんさん

多方面から評価される的確なコメント力を武器に、場所を選ばず大活躍。自身の楽曲の作詞作曲やライブ活動、楽曲提供、グラビア、映画出演、コラム執筆などジャンルやメディアにとらわれず活動中。一度聞いたら忘れられない芸名で活動していたが、2021年12月に親しみやすい名前に改名。2022年8月8日に主催フェス「でか美祭」を開催。

 

コンテストに出場することで
自信を持ってもらえるように

Dr.龍:今回、優勝に選ばれた野口さんは村上さんから見てどんな方だと思いますか?

村上さん:カリキュラムに臨む様子やプライベートの過ごし方を聞いて、トータルのバランスがとても素敵な方だなって思っています。応募してきたときは、自信ないです……、何していいか分かりません……。みたいな消極的なタイプに見受けられました。でもカリキュラムを重ねていくうちに、成長したいという気持ちや努力がとても伝わってきて。外見的な美しさはもちろんですが、誠実で真面目な内面も素晴らしく、優勝にふさわしい方と実感していますね。そんな彼女だから、シングルマザーのオピニオンリーダーとして頑張ってほしいと願っています。

Dr.龍:いろんなコンテストの審査員をやってきたけれども、印象的だったのは個人スピーチで泣いてしまう方が多かったこと。優勝スピーチで泣く方は見たことあったけど。それは自分の過去を振り返ったときに、自然と涙が出てきてしまうということ?

野口さん:そうですね。悲しいとはではなくて、いろいろと大変だったなと言葉にだすと実感してしまうんですよね。私の場合、離婚する前は家に夫が帰ってこなくなってきて、そのうちお金も入れてくれなくなり、自分のお金だけで娘と生活していて。最初は見て見ぬふりをしたけれど、これ以上、我慢する必要があるのかなって離婚を申し出て。調停で養育費の支払いについて取り決めはしたけど、結局、払ってもらえなかったり……。子育てしながらの時短勤務なのでフルタイムよりはお給料も当然減りましたし、子どもの将来への漠然な不安とか。スピーチすることで、心に詰まったものを吐き出せたのはもちろん、他の候補者のスピーチを聞いて、自分だけが悩んでいる訳ではないと実感でき、心強い仲間を得られたと思っています。

村上さん:コンテストの応募者方たちにもたくさんの人生ドラマがあって。専業主婦だったのにひょいっと追い出されて、所得がないから家が借りれなかったり。5人のお子さんがいたり、死別したりとか、いろんなシングルマザーの人生があるなって思いましたね。いろんなストーリーがあるのがシングルマザーだから、個別スピーチも感極まってしまうんだと思います。

 

シングルマザーの平均年収は243万円。
養育費の取得率は24.3%!

 

村上さん:まだ結婚していないでか美ちゃんさんと吉川さんに離婚の話をするのも何なんですけどね(笑)。ただ、経験者から言わせると、結婚相手は本当に責任感がある人か見極めることが大事です。というのも、野口さんの前の旦那さんのように、養育費を支払わない人が大半なんです。どのくらいの人がきちんと支払っていると思いますか?

吉川さん:調停で取り決めをしている訳だし、ほとんどの人が支払っているのかなと思っていましたが……。

でかみちゃん:半数くらい?

野口さん:今回の大会に出て知ったことなんですが、シングルマザーの平均年収は243万円で、養育費も24.3%しかもらえてないのが現状なんですよ。

でか美ちゃん&吉川さん:え~~~~~!

村上さん:いくら取り決めをしたとしても、日本の法律では逮捕されたりしません。だから、相手の気持ち次第になってしまうんです。夫の所得が高い場合、会社員の場合は給料を差し押さえとかできますが、経営者の場合は財産が無いように見せかけて支払い能力がないようにすることもできてしまったり。所得が低い場合は、次の彼女や奥さんにお金を回したいから、たとえ払いたいとしても、払わなくなってしまう。離婚前提で話すことではないのですが、内面がしっかりとした人を見極めた上で結婚しないと、いろんなことでつまずいてしまうんです。結婚するのは紙一枚で簡単に済みますが、離婚するのは本当に大変なのでご参考にしていただければ(笑)。

Dr.龍:そこは男がしっかりと責任を果たさないといけないところと声を大にして言いたいですね。

村上さん:私の場合、元旦那がなかなか離婚してくれなかったので、別居しているにも関わらず児童扶養手当は元旦那の方に行くし、離婚していないから所得が高い枠になってしまい保育園に入れられなくて。0歳児だったから、働きたくても働けないし、どうしていいのか分からなくなって、自分のペースでしか働けないの=起業という選択をしたんですね。私みたいな状況の人は多いんだろうなと、シングルマザーに特化したことをやりたいなって思ったんです。それが今につながっています。

 

次の大会の目標は多様性のある
カウンセリングで心を癒す

Dr.龍:再婚も普通の世の中になったから、次の人を探したいという気持ちとかはあるんですか?

村上さん:もちろん、みなさん、本当は素敵な人とずっと一緒に暮らすことを望んでいます。でも、シングルマザーの恋愛って非常に難しくって。前のパートナーにとことん傷つけられているから踏み出せない。結婚して、また離婚することになったらどうしようとか。あと、なんだかんだ前のパートナーと同じ様な人を潜在的に選んでしまうことが多いと言われています。だから、心を癒すカウンセリングなどのカリキュラムを次回から入れてもいいのかなと。夫婦関係やパートナーシップなど、互いに喜び会える関係を築くためのメンタルケアなども考えています。

Dr.龍:メンタルケアいい発想ですね。よりいい大会になりますね!

村上さん:あと、世界中を遊びまわっている女の子が言っていたのは、大富豪の横にはロシア人が多いと。ロシアの女の子がすごいのは、もともとの容姿が美しいのはもちろん、男性のことを学ぶためのセックスエデュケーション(性教育)をきちっと受けているところだと。そういう繊細な部分まで美しさに気をかけて、勝負している訳だから敵うはずがないし、納得できると言っていました。昔はタブー視されていましたが、フェムテックの高まりもあることだし、世界へ出ていくならそこまで含めたカリキュラムも必要なのかなと思っています。

でか美ちゃん:日本の性教育は中途半端ですよね。タブー視している割に、AV大国だったり。そのあたりのテコ入れが必要な時期には差し掛かっている気はしますよね。

吉川さん:次のステップへ踏み出すためのいろんなカリキュラムがあるのはとても素敵ですね!

野口さん:今回、シングルマザーコンテストに参加したことで、たくさんの知識を身につけることができ、さらに優勝できたことで自分自身への自信を取り戻すことができました。こんな貴重な機会をいただけたことに感謝しかありません。これからの私の役割はシングルマザーのオピニオンリーダーになること、自分の事は後回しにしてしまうママ達も、人生の主人公として自分の幸せを大切にしてほしということを伝えていきたいです。夢を持ち行動する勇気があれば人は変われます。感謝の気持ちを忘れなければ、人がついてきます。シングルマザーの方たちの目標や希望になれるよう、レベルアップして、女性、母親、シングルマザーの輝く世の中への発展に貢献していきたいですね。

Dr.龍:リモートワークなどの働き方を含め、社会全体が変わりつつある今。シングルマザーが輝ける毎日にするために「Queen of the universe 2022年」がもっと普及するといいですね!

村上:野口さんとともに頑張っていきたいと思います!

 

Photos Koki Marueki@BOIL / Edit&Words Nahoko Ishii

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