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【アバンギャルディ】謎の制服おかっぱ集団が世界を席巻! 唯一無二のシンクロダンスで魅せるエンターテインメント

バブリーダンスの振付師・akaneがプロデュースするダンスチーム「アバンギャルディ」がGLITTERに初登場!

2023年のアメリカズ・ゴット・タレント(AGT)出演を機に世界中から注目を集め、今年は大阪・関西万博でのパフォーマンスや、ちびまる子ちゃんとのコラボでも話題に。17名で結成された「謎の制服おかっぱ集団」の魅力と、彼女たちが目指す未来について、メンバーのNaganoに話を聞いた。

 

PROFILE

アバンギャルディ(avantgardey)

振付師akaneがプロデュースする17名のダンスチーム。2022年結成。おかっぱヘア、制服、上靴という統一されたビジュアルと、極限まで磨き上げたシンクロダンスが特徴。TikTokやInstagramで世界中から人気を集め、2023年にはアメリカズ・ゴット・タレント(AGT)では日本人で10年ぶりにファイナリストとして決勝に進出。2025年には大阪・関西万博でのパフォーマンスや、1stシングル「OKP Cipher」に続いてNight Tempoとコラボした「Work It」のリリースなど、活動の幅を広げている。

Q akaneさんとの出会いや、アバンギャルディ結成の経緯を教えてください

メンバーの半分くらいが、akaneさんがコーチをしていた登美丘高校ダンス部の出身なんです。バブリーダンスで話題になった時は私が1年生で、先輩たちが活躍する姿を間近で見ていましたし、私も3年間、みっちりakaneさんのもとで踊ってきました。

今はakaneさんが主宰する「アカネキカク」というダンスカンパニーがあって、登美丘高校からakaneさんについて行ったメンバーもいれば、外部からakaneさんに憧れて入ってきた子たちもいます。その中から、メンバーを募って結成されたのがアバンギャルディです。

メンバーは全員関西出身で、拠点は大阪なのですが、最近は東京に呼んでいただける機会も増えて嬉しいです。

Q 万博でのパフォーマンスやミャクミャクとのコラボも話題になりましたね

万博の開会式で私たちがパフォーマンスさせていただいたのがきっかけで、ベルギー館のオープニングイベントでも踊らせていただいたり、万博に関するいろんなイベントに出演させていただきました。それがきっかけで閉会式のパレードにもお呼びいただいて、そこでミャクミャクとコラボさせていただけるというお話が出ました。

ミャクミャクと踊らせていただいた1stシングル「OKP Cipher」が、ミャクミャク効果で話題になり、すごく嬉しかったです。「この子たちアバンギャルディって言うんだ」という声もたくさん聞こえましたし、どんどんアバンギャルディっていう言葉が皆さんの中に知れ渡っているんだなっていうのを感じられて嬉しいです。

Q シンクロダンスが魅力ですが、普段はどれくらい練習されているのですか?

自分たちのライブ公演の期間など、忙しい時は10時間以上みんなでリハーサルしています。イベントがあったら、それに向けて日数を詰めて練習するという形が多いですね。

振り付けは基本的にakaneさんが担当されていますが、自分たちのライブでは、メンバーそれぞれがアピールできるパフォーマンスや振り付けを自分たちで作ったりもしています。メンバーとは毎日一緒にいるので家族みたいな感じです!プライベートでもよく会いますし、自分たちのSNS撮影にメンバーを誘って一緒に出かけたりもします。

Q シンクロダンスが完成するまで、どのような練習を重ねていくのでしょうか?

シンクロダンスをする上で大切なのは「形」ですね。1動作の形が揃っているかどうかがポイントなので、練習では1秒1秒止めて、全員の形を1ミリ単位で調整するっていう作業があります。

「ここで1回止まります」って言って止まって、「もうちょっと上、もうちょっと下」って調整したり、動画で撮ってスローで流して、「誰々揃ってないね、誰々ここ違うよ」ってみんなで話し合いながら、1つ1つ進めています。

誰かがリーダーというわけではなく、全員で理解し合いながら、助け合いながら練習してます。あとはakaneさんが理想とする形があるので、そこに近づいていけるようにみんなで切磋琢磨しています。

Q アバンギャルディらしさとは何だと思いますか?

やっぱり、この統一された見た目ですね。おかっぱで制服、そして白靴下と上履き。統一されているからこそ、振り付けやダンスから出てくる個性が際立つと思います。統一されたものは非個性ではあるんですけど、それこそが個性っていうのがアバンギャルディらしさですね。

あとはやっぱりシンクロダンス!長年一緒に練習してきて、極めに極めてきたシンクロダンスがアバンギャルディらしさを作っています。この統一感のあるスタイルが「気持ち悪い」とか「変だ」とか言われることもあるんですけど、それは私たちにとって褒め言葉だと思っていて。それだけ皆さんの目について、印象に残っているということなので、その唯一無二のインパクトを大切に、全員が同じ方向を向いて活動しています。

Q 2023年のアメリカズ・ゴット・タレント(以下、AGT)出演がターニングポイントになったそうですね

私たちにとってAGTは一番のターニングポイントでした。それまではずっとSNSで活動してたんですけど、やっぱりどうしても「この子たち何?」っていう意見がすごく多くて。AGTに出た時も最初は「この子たち何? 何するの?」って感じだったんですけど、パフォーマンスが終わった後、審査員の方もお客さんも皆さん笑顔になられてて。「不気味な子たち」っていう印象から、「面白い」「素敵」っていう意見に変わっていたのがとても嬉しかったです。

AGTをきっかけにSNSのコメントでも海外の方のコメントが増え、海外でライブをさせていただいたりと活動範囲がどんどん広がっていきました。

Q 活躍の規模がグローバルに拡大していくなかで、大事にしていることや新たに挑戦していることはありますか?

活動の幅が広がる中でも、シンクロダンスのレベルを落とさないっていうことは大事にしています。そのうえで、「OKP Cipher」に続いて今回の「Work It」と、自分たちで楽曲を発表していくということに今年初めて挑戦しました。

楽曲を出すのは夢の1つだったので、自分たちの世界を表現した楽曲に合わせて、自分たちの世界観をダンスに乗せていくっていうのが、今後また私たちにとって大切なことなのかなと思っています。

Q 一方で、AGT以前から変わらないことは?

シンクロと表情を大切にする私たちのスタイルですね。ファンの方に「ファニーフェイス」と呼ばれる表情は、言ってしまうと変顔なんですけど、私たちは「キメ顔」って呼んでいて。1人1人に合った表情があるので、それを研究し続けているのは変わらない強みです。

Q 表情の研究は、具体的にどんなことをされているのですか?

ダンスとは別に、表情だけを練習する時間があるんです。鏡に全員で向かって顔を動かしながら、「そこもうちょっと動かした方がいいよ」ってメンバー同士で指摘し合って、1人1人に合った表情を研究しています。

顔の筋トレも欠かせなくて、これは高校時代からやっていたんですけど、アバンギャルディになってからはモノマネ界のレジェンド・コロッケさんに直接ご指導いただいたこともあります。1人1人見ていただいて、「ここをもうちょっとこうした方がいい」と全員にアドバイスしてくださって。それをきっかけにみんなで筋トレを続けて、だいぶ変わりましたね。私は顎がすごく出るようになって、最近では私の表情得意技になりました!

コロッケさんの顔を間近で見ると、本当に信じられないところが動くんですよ。あと、顔の筋肉を使ってると老化が遅いって聞きました(笑)。

Q メンバー個人の活動の場も広がってますよね。Naganoさんは最近、声優のお仕事にも挑戦されたとか

そうなんです。最近、イナズマイレブンの新作ゲーム「英雄たちのヴィクトリーロード」で、天条天未というキャラクターの声を初めて務めさせていただきました。

声の仕事はやったことなかったんですけど、akaneさんが元々イナズマイレブンの振り付けを担当されていて、その関係でakaneさんも声優としてゲームに参加されていて。私も元々イナズマイレブンが大好きで、ずっと子どもの頃から応援してるっていうのをakaneさんが知ってくださっていたので、お声がけいただきました。

声優は夢の仕事だったので、少しでも関われたことが本当に光栄でした。SNSでも話題になっていて、みんなが心待ちにしてきたタイトルなんだなっていうのをとても感じましたし、ファンとしても嬉しいです。

Q 来年5月から6都市を回るツアーも控えていますが、これまでのライブではメンバーの個性を出したステージもあったそうですね

私たちのライブはダンスだけではなく、MCや映像などを通してメンバーの個性を存分に出しています。普段の作品でもソロの部分はあるんですけど、それとは別に、自分たちだけで企画・構成したソロステージを披露することもあるんです。例えばseiraというメンバーがマイケル・ジャクソンに扮して私たちがバックダンサーとして出たり、Winkのモノマネで2人がなりきってステージをしたり。

海外公演ではセーラームーンのステージがすごく人気で、5人全員が衣装を着てウィッグも着用して、ちゃんとキャラクターになりきるんです。私たちのダンスってアニメとの親和性が高いので、ファンの方も大盛り上がりしてくれます。

Q 今後の展望を教えてください

まだまだ知名度が足りてないなっていうのをすごく感じているので、日本でも世界でももっと広げていきたいです。

また、SNSのコメントは海外からが1番多いんですけど、まだ行けていない国もたくさんあるので、もっといろんな場所で私たちのパフォーマンスを見てもらいたいっていうのが1番の願いです。メンバーの間では、やっぱりラスベガスに行ってみたいよねっていう話をいつもしています。エンターテインメントの聖地で、アバンギャルディというエンターテインメントをもっと多くの人に届けたいですね。

Q 最後に、アバンギャルディにとってGLITTERなものは?

ライブをしている時に見えるお客さんの表情ですね。日本はもちろん、マレーシアや香港、台湾でもライブをさせていただいたのですが、私たちのSNSを見て足を運んでくださったお客さんがダンスを楽しそうに見てくれる、あの光景が本当に宝物です。

圧倒されているような顔の時もあれば、見守ってくれるような表情の時もあれば、一緒に音楽を楽しんでくれている時もあって。ステージの上からお客さんの表情をすごく見ています。私たちは踊りで全てを表現をするので、常に必死で、汗だくで息を切らしながらやっているんですけど、お客さんの顔を見ると頑張れるんです。

お客さんの表情を見た瞬間、言葉にできない感情が湧いてきてこちらの心が揺さぶられます。その皆さんからのパワーや笑顔とエネルギーが、私たちのGLITTERですね。

 

【衣装】
A BATHING APE

【STAFF】
Photo:Norikazu Hashimoto
Hair:Junko Hirata
Interview,Text:Maeta Saho

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