梅宮アンナinterview 梅宮家レシピ本に込めた想い
絶賛発売中の梅宮アンナさん監修『梅宮家の秘伝レシピ-梅宮辰夫が家族に遺した料理帖-』(主婦の友社)。アンナさんの父、梅宮辰夫さん(享年81歳)は料理好きで知られ、生前はレシピノートを手書きで作成していました。その数はおよそ2000。その膨大なレシピの中から厳選したお料理をまとめて1冊に。発売日に行われた、記念イベント後、コロナ禍を経て激変した昨今の食事情――改めて思う“食”と“美“について、そして、本書へ込めた想いをアンナさんにお訊きしました。
――本書を出すことで“食”に対する考えは変わりましたか?
「今まであまりやってこなかったお料理が、本当に楽しいってことに気づきました。コロナ禍だったということもありますし、料理という一つのことに没頭するのはすごくいい時間で。今まで普通にできていたことができなくなって、その空いた時間に何かしなきゃいけないってなった時に、その何かを見つけられないっていう人も多いと思うんですよ。そういう人にお料理はすごくおすすめかなと思います。時間も潰せるし、スキルも身につく。それをSNSにアップして……なんてこともできるから、今までやってこなかった新しい世界に足を踏み入れるきっかけになりますよね。私なんて、これからお料理を動画にしようと思ってますから。数年前の私からはお料理をして、本を出して、動画にするなんて想像もできなかったですよ」
――お父様はとても喜んでいるのではないでしょうか。
「こういう本を出すのは、父が自分でやりたかったことだと思うんです。だからこそ、家族としてやれることはなんだろう、やるべき任務はなんだろうって考えて、今回こういう形で父の代わりに私がやってみることになって……。父はこんなことになるなんて思ってもいなかったでしょうね。私、一度も父から褒められたことがなかったけど、初めて“いいじゃん、いいじゃん。ありがとう”って褒められてる気がするんです。ただレシピを紹介するだけじゃなくて、それぞれにストーリーを入れたことも、“お〜、なるほど”って思ってくれてるんじゃないかな」
――最高の親孝行だと思います。アンナさんの“美“はお父様からの“食“の影響を受けていらっしゃるのではと思うのですが。
「父がよく言ってたのは、“好きなものを好きなだけ食べた方が健康だよ”ってこと。確かに世の中では健康だと言われるものがたくさんあるんだけど、それって人それぞれで、合う人もいれば合わない人もいる。十人十色だから、好きなものを食べたほうがストレスがないよねっていうのは私も同じ。まあ、私は父よりはそういうものを受け入れる間口は広いと思いますけど」
――最後にGLITTER読者にメッセージをお願いします。
「お料理ができる人にはレシピ本ってすぐに使えるものですけど、できない人にとっては読んでもわからないことがほとんど。私もできないからこそ、少ない食材でできるものや、なるべく手間がかからないような工夫をしました。そこに梅宮家のちょっと面白いエピソードをつけることで、より読みたくなるように仕上がっていると思います。とにかく、まず1品でいいから作ってみて欲しいです。そこからお料理の楽しさを知ってもらえたらなと思います」
■INFO
『梅宮家の秘伝レシピ-梅宮辰夫が家族に遺した料理帖-』(主婦の友社)
Photo Akito Kitazono(event)/Edit&Words Kaori Watabe