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2021.12.28

今こそ自然と触れ合う時間を。都会でナチュラルに暮らすためのアイディア

コロナ禍を生き抜く私たちには、ふと心を緩める時間が必要。例えば、芝生の上を素足で歩いたり、潮風に吹かれたり、夏には水のなかを泳いだり…と自然と触れ合う時間が私たちのストレスを和らげ、エネルギーがチャージされていると感じている人も多いのではないでしょうか。とはいえ、都会に住んでいるとなかなか自然へ出向くことは難しく、移住するのはもっと大変。でもできる範囲で自然を取り入れたい人へ。

街で暮らしながら自然を取り入れるアイディアをナチュラルライフコーチ岡野真弥さんに、そして、具体的に植物を取り入れる方法を「植物のある暮らし」浜島さんにお聞きしました。

 

都会でできるナチュラルライフ

教えてくれたのは…ナチュラルライフコーチ(植物療法士・ライフコーチ)岡野真弥さん

星野リゾートでコンシェルジュとして滞在アレンジやブライダルのプロデュースに携わった後、外資系企業で秘書業務に従事。多忙なスケジュールにより体調を崩し、アトピー性皮膚炎やPMSなどさまざまな心身の不調に悩まされるも、紀元前から活用されてきたハーブ・スパイスなど植物の恵みを取り入れることでそれらを改善。同じように悩む方の力になりたいと思い、2016年に独立。これまでサポートしたのは1,100名以上。(Instagram公式サイト

 

「自然体で豊かに暮らす」というコンセプトのもと、植物療法とライフコーチングを融合させた独自のメソッドで個人セッションや企業研修、ワークショップを行う、ナチュラルライフコーチの岡野真弥さん。自然を感じる暮らしのアイデアや体験談を伝授してくれました。

 

自然がもたらすメリットとは

「五感を通した『心地いい』感覚は、私たち人間が持つ自然治癒力を高める効果があるといわれています。生物学上でいう自律神経系、免疫系、ホルモンに関わる内分泌系のバランスをとる、『ホメオスタシス』の働きが保たれるためです。また『森はあなたが愛する人を守る』という本で出会ったヨーロッパの言葉、『風邪を引いたら森に行け』が表すように、森林浴には免疫機能をアップしてくれる作用があるとされています。森林で40分ほど過ごすとストレスホルモンのコルチゾールが減少、樹木が放出するフィトンチッドが安らぎを与えてくれることがわかっているのです。なにより自然に触れることで豊かな気持ちになりますよね。種を植えれば草木が芽吹き実るように、自然界は豊かさの象徴そのものだからです」

 

ナチュラルなアクション4つ

都会暮らしのなかでも自然に触れることは可能です。

真弥さん自身、都内でのナチュラルな暮らしを体現されています。

どのようなことを実践しているのか教えてもらいました。

 

1. 近所の公園やベランダでアーシング

アーシングとは「自然と繋がる」健康法のこと。

「素手で木の幹に触れたり、裸足で土の上を歩いたり、ガーデニング作業をすることで、体内に溜まった余分な電磁波を地中に放電。同時に大地から必要なエネルギーを取り込むことができるのです」

 

2. ハーブティーを五感で楽しむ

ハーブティー一杯を飲むにも感覚で楽しむのが真弥さん流。

「カラフルなハーブや、それらがティーポットの中で舞っている様子を視覚で、ブレンドすることで生まれる新たな味と香りのハーモニーを味覚と嗅覚で、ティーカップに注ぐ音を聴覚で、と五感をフル稼働して楽しみます」

「ハーブティーのみならず、シナモンやターメリック、カルダモンなどスパイスが好きで、今では計100種類以上も!その日の気分や体調でブレンドしてセルフケアに。

購入時のポイントは作り手の想いやヴィジョンに共感できるか、応援するという視点を大切にしています」

 

3. キャンドルを灯す

キャンドルの炎の動きは「1/fゆらぎ」といい、科学的な効果が証明されています。

「自然界に存在する鳥のさえずりや川のせせらぎと同じ不規則な現象のことで、交感神経の興奮を和らげ、リラックス効果があるそうです。

さらに、燃焼により微量に放出する水分がマイナスイオンを発生させていて、なんと滝から放出される量の約4倍だとも。

そのためキャンドルを灯すだけで、お部屋にいながら森林浴のような効果を期待できます」

おすすめは「MADE BY YOKE」のハンドメイドキャンドル。

「5,000年の歴史をもつアーユルヴェーダ医学の『ボディ・マインド・スピリット・環境』の調和による幸福をコンセプトに作られたもので、ナチュラルな精油の香りにとても癒されます」

 

4. 日本の香りを楽しむ

「ヒノキ、ヒバ、ユズ、クロモジ、月桃など古来から日本で親しまれてきた香りには、どこか懐かしい安心感があります。

それは私たちが、自然と共生していた時代を思い出させてくれるような安らぎに似ています」

お気に入りは「J LIFE gifts」の天然アロマウッド。

「京都の西陣にある伝統工芸『組子細工』で作られたベイヒバのアロマウッドは、精油をたらすとヒバの香りと混ざり、部屋に優しく広がります。

精油はトレーサビリティー・エコロジー・フェアトレードをコンセプトにした、『グリーンフラスコ』のJ-aromaシリーズを使用」

 

初めてのボタニカルライフ

写真提供:「Akira 植物のある暮らし」

教えてくれたのは…浜島さん

和歌山県に奥さまとお子さん、大福・小福(ワンちゃん)と暮らす。

家を建てたことをきっかけに「植物のある暮らし」に夢中になり、今では50種以上の植物と生活しながらその暮らしを発信している。(Instagram

 

8年前に家を建てた際、雑貨と同時に一本のゴムの木を購入したところから今の暮らしがスタートしたインスタグラムアカウント「植物のある暮らし」。その暮らしぶりがさまざまな媒体で取り上げられ、植物のお手入れや飾り方の相談を受けるという浜島さんにお聞きしました。

 

家の中にいながら「非日常」に暮らす

「室内で過ごしながら外にいるような、非日常的な暮らしです」と浜島さん。

家を建てる前までは植物について詳しくなかったとか。インテリア気分で購入した一本のゴムの木から少しずつ増やすこと約6年、今では50種類以上の個性豊かな植物との暮らしに。

3日かけてする水やりルーティンも、仕事終わりの癒しの時間になっていると言います。

 

初めて育てるときの4つのヒント

 ボタニカルライフをゼロから始める人へのアドバイスをいただきました。

 

 1. 大きい鉢から小さい鉢へ

家という立体空間にまるでアートのように配置されている植物たち。

「まず床からそして棚、置く場所が無くなれば吊るします」と浜島さん。

アドバイスとしては「まず大きな植物の置く場所の確保から」。大きな鉢から小さな鉢の順で埋めていくと空間を生かした配置ができるそうです。

吊るす際はカーテンレールに。窓際で明るく風通しがいい上、狭い空間でも可能です。

 

2. 明るさと風通しは2大要素

窓際は育ちやすく「カーテンレースで明るさを調整できればより良い」とのこと。

また風通しの良さを意識し、エアコンが直接当たる場所は乾燥し過ぎるため避けましょう。

植物の元気がなさそうなら霧吹きをしてあげると元気を取り戻します。

 

3. 鉢で遊ぶ

植物の成長に合わせて鉢を買い替え、植え替える作業が必要に。

その繰り返しで使わなくなった鉢だけを並べても雰囲気がアップします。

「ファッションやインテリアを選ぶように、好きなものを選ぶことが大切」。鉢選びも一緒に楽しんでみては。

 

4. 虫対策

「数ヶ月に一度、ホームセンターで売っているような市販の防虫剤で虫対策しています」。また風通しが悪いとほこりや虫が付きやすいため、こまめな水やりでほこりをとってあげましょう。

 

ビギナーさん向きのグリーン

1.  モンステラ

初心者でも育てやすいモンステラは、雰囲気作りにも役立つ人気の植物。

耐陰性も強く、サイズも色々あることから場所を選びません。

 

2. ゴムの木

幅広いインテリアに合う植物。葉の色が濃く、部屋に一本あるととても引き締まります。

明るい部屋を好みますが、ある程度の耐陰性があるので育てやすいのが特徴です。

 

3. ウンベラータ

ナチュラルな雰囲気の部屋に合う、優しい印象の植物。

ハート型をした大判の繊細な葉が特徴的です。日当たりを好み、温かい季節に成長します。

 

4. コウモリラン(ビカクシダ)

変った風貌が特徴。鉢植えでも苔玉でも育ち、吊るして飾るのもおすすめ。

水と風を好み、明るさはそれほど必要ないので場所を選びません。

 

5. 多肉植物

そこまで手を加えず丈夫に育つためビギナーさん向け。

逆に張り切って手入れし過ぎると枯れてしまいます。「水をあげ過ぎて根腐れしたなど、よく聞きますよ」と浜島さん。

 

都会でできる、自然のある暮らしのアイディアとナチュラルなアクションをご紹介しました。まずは、心惹かれることから少しずつライフスタイルに取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

Photo Maya Okano,Alira Hamashima

Edit&Words: mia

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