セルフプレジャーブランド『iroha』で働く女子3人で座談会!「セクシャル・ウェルネスをセルフケアのひとつに」
自分の体と心と向き合いながらセルフケアをすることは、とても大切!
とくにおうち時間が増えた今、よりその重要性が謳われています。
ここ数年で注目を集めているのが、セルフプレジャーアイテムやデリケートゾーンケアなどの性にまつわるウェルネスツール。そこで今回GLITTERスタッフが、セルフプレジャーアイテムやデリケートゾーンアイテムを展開しているブランド『iroha(いろは)』のオフィスを訪ねてきました。
きっとそこで働く女性たちは、意識高くケアしているだろう……という推測のもと、irohaで働く女性3人に、ご自身で行っているセルフケア法や、セルフケアの大切さ、そしてどんなメリットがあるのかなどをお話を伺ってきました。
セルフプレジャーはリラックスツールとして使ってほしい
―『iroha』のみなさんのウェルネスライフをお伺いしていきたいと思います。ここ数年、デリケートゾーンケアアイテムが急増中ですが、みなさんもやはりデリケートゾーンケアはされているのでしょうか。
犬飼:弊社のプロダクトで「iroha INTIMATE CARE」というデリケートゾーンケア用のシリーズがあるのですが、私はソープ、ローション、乳液すべて使っています。顔と同じように洗って潤して、蓋をしてという3STEPを推奨しています。もちろん、すべてデリケートゾーンにもやさしい素材を使っています。ソープは泡タイプとスクラブタイプがあって、私はスクラブがお気に入り。植物由来の繊細なスクラブなので肌を傷つけないのにとてもスッキリするんです。ぜひ試してみてください!
―(手元で試して)本当ですね! 肌につけるとすっとなじみますね。
犬飼:ローションは2020年の11月、乳液は昨年の11月に発売されたものなので、セットではまだ数カ月しか使用していませんが、だんだんとデリケートゾーンまわりの肌がやわらかくなってきた気はしています。
武田:私は泡タイプが楽ちんで好きです。スクラブはゆったりした時間があって、リラックスしたいときにぴったり。
本井:私もみなさんと同じくシリーズで使っています。脱毛したり生理前になると、乾燥で肌が荒れたりしていたのですが、使っているうちに心なしかかゆみや不快感が軽減したような……。以前は普通のボディソープを使っていましたが、繊細なデリケートゾーンまわりの肌にはあまりよくないのもわかっていたのでサササッとしか洗えませんでした(笑)。
犬飼:赤ちゃんの肌みたいにふわふわになるというお声も多いですね。でも、自分に合えばどのプロダクトでもいいと思っていて、まずは自分の体に触れたり、意識を向けることが大切だと思っています。
―みなさんフェムテック事情にお詳しいと思うのですが、情報交換も頻繁にされるのですか?
武田:社内で女性専用のチャットがあるんです。仕事とは関係なく、『こんな新しいプロダクトがある』とか『最近、こんなものが気になっている』などいろんな情報をチャットできるんです。普通の会社に比べたら話しやすいかもしれないですね。
本井:月経カップを使ってみたらこんな良さがあったとか、新しいツールについてのレビューなどもここで聞けたり、話せたりもするのでとても役に立っています。
―素晴らしいですね。世の中的にはちょっと話しづらいという風潮はまだまだありますよね。でも、ここ数年で月経や膣ケア、セルフプレジャーなど性事情についてオープンになってきた気もしますが、フェムテック最前線で働いているみなさんから見て、どうですか?
武田:私は店頭で接客させていただいているのですが、この一年くらいでだいぶ意識が変わってきたように感じます。以前は「デリケートゾーンケアがなぜ大切なのか」という説明が必要でしたが、今はその必要性は8割くらいの方が知っていて、「何を買えばいいのかわからず迷っている」という人が多いです。
犬飼:やっぱりコロナもあって、メディアでもおうち時間の過ごし方やセルフケアの特集が増えたことは大きいですよね。セルフプレジャーアイテムも、以前はエロ文脈で取り上げられることが多く、もちろんそれもありがたいお話なのですが、最近ではストレスが溜まったときの発散法や、ご自愛アイテムとしてフォーカスしていただけることが増えたことはうれしく思います。
―女性がセルフプレジャー使うことに対して抵抗感があったり、恥ずかしさを感じてしまう人も多いかもしれません。具体的にどんな効果があるのでしょうか?
本井:たとえばお風呂に入ると交感神経優位の状態から副交感神経が優位に変わりますが、それと同じで、セルフプレジャーを使ってオーガズムと感じることで副交感神経が優位になり、リラックスできるんです。
犬飼:irohaではセルフプレジャーはセルフケアのひとつということはずっと発信してきたので、とてもうれしいですし、もっと多くの人に知ってほしいと思っています。
―みなさんもセルフプレジャーグッズは日常生活で取り入れていらっしゃいますか?
犬飼:取り入れています。グッズは洗面所などに、普通に並べて置いてありますよ。
武田:私もベッドサイドにいくつか置いていて、いつでも使える状態にしてあります。実家なのですが、親も私の仕事を理解しているので何も言わないですね。
本井:私も同じく枕元に置いてありますが、見た目が可愛いのであまり違和感はありません。おすすめなのが、お風呂に浮かべて使える「iroha ukidama」という商品があるのですが、振動機能に加えてほのかに灯るライトモードも搭載しています。バスタイムがよりリラックスできますし、枕元の間接照明としても使えます。気分が高まったらセルフプレジャーとして使えます。
―プレゼントにも良さそうですね!
犬飼:スティックタイプのものも、ポーチに入るサイズ感でプレゼントにぴったりです。私もコロナ前は飲み会などで配りまくっていました(笑)。出すだけでひとしきり盛り上がるんですよ。
武田:最近の若い女性たちは抵抗感が少なくなっている気もします。以前フェムテックフェスで出店させていただいたとき、大学生の女の子同士がきゃっきゃ言いながらセルフプレジャーアイテムを手にとっていました。セルフプレジャーは恥ずかしいものではなく、もっとコスメを選ぶように、グッズも選んでほしいと思います。
本井:小さい頃から「女の子がこういう行為をするのははしたない」という概念で教育されてきていますので、どうしても「悪いこと」と思ってしまうんですよね。TENGAのグループ会社が運営している「セイシル」というティーン向けの性教育サイトがあるのですが、そこでは専門家が性のモヤモヤに答えてくれるサービスがあるんですね。
そこでも「親にセルフプレジャーグッズが見つかってしまったのですが、どうすればいいですか」というご相談があったりもして。親子でそういった話はタブー視されていますが、そこの価値観も変わっていくといいと思っています。大人が理解して、それを子どもに伝えていくという性教育もこれからの時代は大事だと思います。
―カップルでグッズを楽しんでもいいですよね。
犬飼:そうですね。相手に言いづらいときは、「友達にもらったんだけど使ってみる?」と、友達にもらったことにするのが常套句です(笑)。でも相手側からすると「その友達ってどんな友達?」と思うかもしれないので、正直に言ってもいいんじゃないかな、とも思います。以前男性たちを集めてヒアリングをしたことがあるのですが、「女性側から提案されたらうれしい」と話す方がほとんどでした。「女性もセックスを楽しんでくれている」ということは、わりと男性からするとうれしいそうです。
武田:お店にカップルで来て、一緒に選んでもいいですよね。意見をしあえたり、お互いの好みがわかったりするので、普段話しづらい話題でもこういったアイテムを通じて話すことでお互いを知るきっかけにもなるのではないでしょうか。
自分のご機嫌をとるためには、マインドを整えることも重要
―irohaのみなさんはあらゆるウェルネス情報に詳しいのでセルフケアに対する意識が高いと思います。普段はほかに、どんなことを気をつけていらっしゃいますか?
武田:数年前から食べるものには気をつけています。体を冷やすと生理痛もひどくなると聞いたことがあるので、添加物や白砂糖など精製されたものは避けたり、体を温める作用のある素材を使った料理をしたり。それを続けるうちに血流がよくなったのか、セルフプレジャーの感じ方も変わってきました。
―食生活を気をつけるようになったきっかけは何かあったんですか?
武田:以前は生理痛がひどくて、救急車で運ばれたことがあったほどなんです。それを改善したくて、食生活を整えるようにしました。でも、友達と食事をするときは楽しみたいので、気にせずなんでも食べています! 朝起きたら白湯を飲んだり、夜はしっかり湯船に浸かるとか、そういったちょっとしたことを気をつけています。
あと、体だけではなくマインドを整えることも大切だと思っていて。朝の出勤前に、友達と読んだ本の感想を言い合う読書会をオンラインでしているんです。人と話すだけで幸せホルモンが出るらしいので、これを毎朝続けることで脳が活性化されて、仕事に対するモチベーションも上がった気がします。
本井:毎日やっているのはすごいですね! でもマインドのケアは大切なことですよね。私も最近ヨガを始めたのですが、それがきっかけで寝る前にメディテーションをするようになったんです。メディテーションは物事をポジティブに考える脳の回路を強化するらしいんです。できれば30分ほどやりたいと思っていますが、10分くらいのときもあります。
―どんなメディテーションを行っていらっしゃるんですか?
本井:よかったことを思い出しながら行うこともありますが、嫌なことがあった日はそのことを思い出して、どう体が反応するかにフォーカスします。胸がきゅっと締め付けられたりするのですが、そのときにはその出来事についてはもう気にしなくなっていたりするんですよね。感情を感じきることが大事なのだと思います。
犬飼:私は涙活をすごく大切にしています。涙を出すことって心のリセットになると思っていて。月に二回、映画館に行って映画を観ると決めているんです。一番後ろの席に座ってひとりで号泣しています(笑)。あとは涙活用に無条件で泣ける音楽も見つけて、泣きたいときはその曲をひたすら聴いて泣きます。私の場合は宇多田ヒカルさんの「FINAL DISTANCE」という曲がなぜかハマって、聞くと自然と泣けるんです。
―みなさん、いろいろやられているんですね! 素晴らしいです。
武田:忙しく働いていると、自分の感情を無視してしまいがちですよね。不安や悲しみなど、自分の感情を無視をしないことが大事なのかなと。
犬飼:それが例えば暴飲暴食とかでもいいと思うんですよね。自分のご機嫌を自分でとることが、大切だと思います。
―人それぞれ、自分がご機嫌でいられるセルフケアを知っておくとよいのかもしれないですね。
犬飼:irohaとしても、セクシャルウェルネスのブランドとしてセルフプレジャーやデリケートゾーンケアだけでなく、あらゆる側面からアプローチしていきたいと考えています。すべてはつながっていて、健やかな心と体で過ごすためにはどれかひとつをやればいいという問題でもないと思っています。女性の悩みもいろいろありますし、セルフプレジャーでもデリケートゾーンケアでも、ウェルネスツールを使うことで自分と向き合うきっかけになってくれればと思っています。
本井:そのきっかけに、irohaを使ってもらえたらうれしいですね。
武田:ぜひ、店頭にも遊びにきてください!
Text by Sonomi Takeo