【my spiritual journey】VOL.5/高橋万里菜さん「人生をもっとバラ色に! みんなが自由に生きられる循環型の社会を目指したい」
スピリチュアルジャーニーをしているGLITTERな人をPick-upしていく本連載。
GLITTERでは、スピリチュアルを日常生活に取り入れることも、ウェルネスの一つだと考えています。スピリチュアル=霊的なものと捉えがちですが、シンプルに「魂が喜ぶこと」をすることが、人生を好転させたり、より自分らしく生きることができたり、自分にとってウェルネスな状態へと導くのではないでしょうか。
第五回目の今回は、屋久島と神奈川県の大磯を拠点に活動している高橋万里菜さん。
ハーブセラピストとしてハーブの調合や、オーラを見て作るティアラプロジェクトの他、世界中に家を建てる、縄文的ライフスタイルの発信など、その活動は多岐に渡る。
それらはすべて「私の使命」と語る万里菜さん。
使命といっても堅苦しいものではなく、その姿は軽やかで、とても優雅に見える。
スピリチュアルを越えて、地球そのものの社会システムすら変わってしまうのでは?とも思える万里菜さんの活動。具体的にどんな活動なのか、お話を伺ってみた。
ハーブの調合、パイロット、世界50カ国の家づくり…
やりたいことは、すべて実現したい
−万里菜さんはスピリチュアルという意味では、人のオーラを見てティアラを制作したりリーディングセッションなどをされていますが、その他にも様々な活動をされていますよね。まず、現在の具体的な活動内容を教えていただけますか?
「とにかくたくさんあるので、この質問が一番難しいんですよね(笑)。現在は大きく分けると、7つの活動をしています。
1つ目が、人のオーラを見て、その色に合わせたティアラを制作するというオーラティアラプロジェクト。2つ目が、一人ひとりの体質や体調に合わせたメディカルハーブの調合や、ハーブのビジネスをしたい人のためのサポート。3つ目が、世界50カ所での家づくりです」
−世界50カ国の家づくり…。なんだか壮大ですね。
「ふふふ。すでに屋久島でのおうちは完成していて、今年ミラノとギリシャにも完成予定なんです。
4つ目が、オンラインサロン。これは本当に豊かな世界を作る女性のために、自然の法則を先人たちから学ぶお茶会や、メンバー同士のスキルシェア会を実施したりしています。5つ目が、プライベートジェット機のパイロット操縦です」
ーパイロットは意外です。
「パイロットは仕事というより、世界50カ所の家を行き来するためには自分で操縦できたほうがいいと思ったから。でも、操縦してしまったら、一緒にいるみんなとおしゃべりできないので、自分が楽しめないということに気づいてしまったけれど(笑)。そして6つ目が、時間とお金から自由になるためのコンテンツ作りのサポート。身を削って働かなくてもお金が入ってくるような仕組み作りのアドバイスをしています。そして最後が、巫女です。とあるきっかけで山伏のもとで巫女修行をすることになり、今は巫女として世界のロイヤルに神楽(神社での祭礼やお祭りなどで舞われる踊りのこと)を奉納しています」
―す、すごい! これら全部を同時並行でやられているんですか?
「すべて同時です(笑)。でも根底にあるコンセプトは全部一緒で、『人生をもっとバラ色に』というもの。すべての私の活動はその想いに集約されます。それで立ち上げた会社も『ROSY TOKYO』という名前にしました。さらに最近は裏コンセプトもあって、それは『ネオ縄文的に暮らす』というもの。縄文時代って、ピラミッド社会ではなく丸い社会。現代のような支配者層>庶民という固定化されている縦社会ではなく、みんなが同じ立ち位置にいて楽しく暮らせる循環型の社会だったんです。そういった社会にしていきたいということもテーマのひとつです」
―縄文時代って、意外と長いですし文明も発達していますよね。
「そうなんです! 旧石器時代とごっちゃにされがちで、教科書でもちらっとしか載っていませんが、1万年以上続いていて、とても豊かで平和な暮らしをしていたといわれています。それが弥生時代以降、農耕が始まったことで競争や格差が始まり、今のピラミッド社会に繋がっていきました。こういった縄文時代に倣ったビジネスや恋愛を知るためのセミナーも無料で行っています」
―世界50カ所の家作りというのは、どんな家を目指しているんですか?
「簡単に言うとみんなで暮らせる家です。世界中をみんなの地元にするということをミッションにしています。いわゆる多拠点生活なのですが、自分だけがいろんなところに暮らしたいということではなく、たくさんの家族や仲間が出入りできて、住める家。子育てもみんなでしていこう!という考え方です。これからはそういった世の中になっていくとも思っています」
―働く女性が増えた今、そういった考え方は増えていきそうですよね。
「家がいくつかあれば、例えばお母さんはギリシャにいて、子どもはミラノにいる、ということもできますよね。その時私がもしミラノにいれば、その子どもにオリーブオイルの作り方を教えるとか、いろんな大人がいろんな知識を教えることもできる。そんな風に大人も子どもも自由に楽しく暮らせる家を作っていきたいんです。
さらに、屋久島で建てた家は石場建てという伝統構法で作っています。この建築はできる限り地域の資源を活かし、コンクリートではなく自然の石が基盤となる建て方。自然を壊すこともないし、むしろ住むことで自然が元気になる家なんです。少し深い話になってしまうのですが、木は根っこから伝達物質が出ていて、木と木がそれをキャッチしあっているのですが、この建物もその伝達の媒介者になれる。人間は自然の一部なので、『自然とともに』とか『自然と共生する』ということではないと思っていて。人は『自然の一部』。そのことに気づくことは、スピリチュアルの一つだと思っています」
―素敵ですね。巫女にはどういったきっかけでなったんですか?
「これもすごく不思議な流れで起きた出来事なのですが…。ある日突然、『神楽の意味を調べなさい』というキーワードが降りてきたんです。それで詳しそうな友達に電話したら、ちょうどその友達が山伏(山中で修行をする、修験道の指導者)の方と一緒にいたらしくて。『まさに今目の前にいるけど』という話になり、後日紹介してもらったんです。お会いしたら、その山伏の方に『巫女を見つけた!』と言われて。こんな金髪でドレス着た巫女いる?と思いましたけど(笑)。巫女になるべき運命だったと思い、それから1年ほど修行しました」
―どんな修行をしたんですか?
「古神道(日本において外来宗教の影響を受ける以前に存在していたとされる宗教のこと)を勉強したり、悪いものを祓うために滝に打たれたり。修行を経るごとに、キーワードが降りてきやすくなったり、映画のようにビジョンが見えるようになっていきました。それをティアラ作りにも活かしていて、セッションをするとその方にのキーワードやイメージが見えてくるので、そのアドバイスをします。そして過去・現在・未来のオーラの色を見ていくのですが、向かいたい未来で見えた色をティアラにしているんです」
―どんなアドバイスをすることが多いんですか?
「事業コンサルや人生相談に近いかもしれません。例えば『来年の春にはスリランカに行きましょう』というキーワードが出てきたのでそれをそのままお伝えしたら、実はスリランカによく行っていた方で、そこでお仕事をしたかったらしいのですがコロナで行けなくなって、でもやっぱり行きたいけどどうしよう、と思っていたらしいんです。そういった感じでピンポイントでキーワードやビジョンが見えたりするのでそのままお伝えするようにしています」
ピラミッド社会に疑問を感じたOL時代。
「このままだと、死に際に後悔すると感じたんです」
―万里菜さんはもともとOLとして働いていたそうですね。辞めて今のような活動をするようになった理由は?
「新卒で大手の広告代理店に入社し、営業職として働いていました。毎日残業で夜遅くまで働くことも多かったのですが、小さい頃から両親には、『幸せになるためには勉強をして、いい学校に入っていい会社に入ること』と聞かされて育ってきたし、仕事にやりがいもあったので頑張っていたんです。でも会社に入ったら親からは『次は結婚して子どもだね』と言われて、『え、こんなに頑張って入ったのに!』と衝撃を受けました。
さらに同期の一人が、鬱で自ら命を絶ってしまったんです。辛いということは聞いていたのに、自分もいっぱいいっぱいで何もできなかった。私はもともと、父が自宅の庭で100種類ほどのハーブを育てていて薬代わりによく飲んでいたため、ハーブに関する専門知識がかなりあったんですね。だから同期の子にもハーブを調合して飲ませてあげたり、何かしらできたかもしれないのに…と後悔しました。お葬式があった夜も会社に戻って仕事をしていたのですが、そこで『何をやっているんだろう』とハッとしてしまって。このままだと、きっと私は死に際に、『もっと好きなことをすればよかった』と後悔するだろうって思ったんです。それでその一カ月後には会社を辞めて、ハーブセラピストの資格を取得し、会社を立ち上げました」
―当時の拠点はどこだったんですか?
「東京です。私は父の仕事の関係でタイで生まれてその後も香港、ポーランド、ワルシャワ、パリと転々としていたのですが、高校生の時に日本に来たんです。その時、日本は便利なもので溢れていて、美味しいものがたくさんあってとても素晴らしい国のはずなのに、電車に乗っている人達の表情が、どの国よりも暗いと感じました。その状況にすごく違和感があって。私自身、都会暮らしのストレスでアレルギーを発症してしまったこともあったんです。だから東京みたいな忙しいところで働く人達をまずは笑顔にしたいなと思いました」
―『GLITTER』も「GLITTERな人生を!」というコンセプトなのですが、やっぱりどんなにやりがいがあってもその生き方が自分を輝かせるものかどうかというのは、基準になりそうです。
「そうですね。その会社も仕事自体も否定しているわけではなくて、『自分がありたい働き方』とは違ったというだけのことなんです」
―その後、ティアラ作りや巫女修行などをやられているわけですが、スピリチュアルな能力はもともとあったんでしょうか。
「もともと脳の構造的に共感覚というものが強くて、例えば音を聞くとその“味”がするんです。みなさんも梅干しを想像すると口の中が酸っぱい味になったりしますよね? 私の場合その10倍くらいの味覚になったり、あとは色として見えたりもします。今はコントロールできるようになりましたが、渋谷のスクランブル交差点は情報がありすぎて、耳栓してサングラスしないと歩けないくらいでした。
こういった力がついたのは、親の教育の影響が大きい気がしています。感受性豊かに育てるためなのか、土をほんの少しですが食べてその味の違いだったり、植物それぞれの香りを嗅いだり、まだ子どもなのに『この食べ物に合うワインを選びなさい』と言われたり(笑)。お酒はもちろん飲みませんが、その産地によってや味わいを想像しながら当てたりしていました。おかげで共感覚が磨かれた気がします。さらに巫女修行をしたことで、より感覚が研ぎ澄まされたのだと思います」
―万里菜さんはとてもお忙しいと思うのですが、ストレスが溜まったり、落ち込んだりすることはありますか?
「もちろんあります。そういった時は意識的に自然の中に身を置き、よく食べてよく寝るようにしています。ハーブティーもよく飲みます。あと私の場合はキラキラしているものが大好きなので、海のキラキラや宝石のキラキラを見てときめくと元気になるんです。なんだか鬱屈してしまっているなぁと感じたら、宝石を指10本にはめて眺めたり(笑)。私はお姫様だった前世がたくさんあるので、宝石を見ると落ち着くみたいです。そういった自分にとって“セラピー”になることは人それぞれだと思うので、自分にとってときめくことをやればいいと思います」
―パートナーの存在や恋愛についてはどうお考えでしょうか。
「私にとってはとても大きい存在ですね。結婚というものにはあまり興味がありません。結婚って弥生時代以降にできた社会的な男性支配による仕組みなので、働く女性にとってそこまでメリットがあるものとは思っていなくて。でも恋愛をしたりパートナーを持つこと自体は精神安定剤になっています。自分らしく頑張っていくのを一番サポートしてくれる存在。ちょうど自費出版ではありますが、恋愛本も執筆し終えたところです。タイトルは『迷子のお姫様のための恋愛指南書』。人の波長が見えたりもするので、パートナーのご紹介というものも普段やっていて、今のところ紹介してお付き合いしているカップルが15組、ご結婚までいったカップルは8組いるんです。うっかりご祝儀貧乏です(笑)。パートナー選びに大切なのは、まず自分がどういうタイプなのかということを把握すること。そのメソッドを毎回みんなに伝えるのも大変なので、本にまとめてしまった感じです」
―次々とやりたいことを実行している万里菜さんですが、なかなか一歩を踏み出せない人もたくさんいると思います。そういった方に何かアドバイスするとしたら?
「ありきたりかもしれませんが、限られた時間の中で何に命を使っていきたいかということを一度考えることでしょうか。『とはいっても…』という言い訳もたくさん出てくると思いますが、その『とはいっても』をいかにつぶしていくか。それをしていくと、自分の心地いいものが残っていくと思います。それを一つに絞ろうとすると迷ってしまうのですが、2つ以上あっても全然いいと思います。まずはやってみること。お洋服も試着して気に入らなかったらやめますよね? 自分の人生もやってみて気に入らなかったらやめればいい。
日本人は気質的に真面目なので、完璧に準備してから取り掛かろうとする人が多いですよね。そんな必要はなくて、やっていくうちに決めていけばいいんだと思います。ティアラ作りも、何も決まっていない状態で『オーラでティアラを作りたい』とインスタで発信したら、『欲しいです』と言ってくださる方が何人かいて、そこから素材を集めたり、デザインや価格を決めたりしました」
―ありがとうございます。最後に、万里菜さんがこれから目指すものとは?
「先ほどもお話しましたが、お姫様として生きた前世もあるのですが、その時とても窮屈な人生を送っていたみたいなんです。なので、今世のテーマは自由と解放。それで『人生をもっとバラ色に』というコンセプトを掲げていますが、ここ最近で縄文時代に巫女だったという前世を思い出してしまった。その使命こそが丸い社会を目指していくこと。その2つを両立をすることが自分の使命だと思っています。
なので、世界50カ所の家を建ててみんなで住むといってもほったて小屋みたいなところで暮らすのではなく、素敵にデザインされた家で、美味しいごはんをいただくようなキラキラした豊かさを融合させることが大切。そしてピラミッド型の社会からいきなりキレイな丸は目指せないと思うので、おにぎり型くらいをイメージしていけたらいいのかな、と思っています。そういったネオ縄文の社会を目指して、これからも活動していきたいと思っています!」
【MARINA’S FAVORITE SPIRITUAL ITEM】
ハーブティー
一日五回くらいお茶の時間をとります。気分や体調によって調合します。温かいものを触るだけで人の脳はリラックスモードに入るし、まずこういう時間を設けること自体、自分のバランスを整えてくれている感じがするので、お茶の時間はとても大切にしています。
キラキラしたもの
キラキラしたものは、私をときめかせてくれます。ジュエリーなどは本物に触れることが大事だと思っています。セージやパロサント、お香などを焚くことより、私の場合はダイヤモンドのキラキラを見ているほうが癒されるんです。
アロマキャンドル
朝起きてまずすることは、お湯を沸かすこととキャンドルに火をつけること。基本的に家にいる時はいつも焚いています。自分でソイキャンドルを作っていて、アロマオイルはいつもラベンダーやローズ、セージなどシングル。ブレンドしたい時は、2つのキャンドルを同時につけています。
EDITOR’S NOTE
By Sonomi Takeo
「世界50カ国の家づくり」と聞くと壮大すぎて、「自分ではできない」と思ってしまいがち。自分だったら「とはいえ無理だろうなぁ」と思ってしまいそうです。
インタビューでもお話していましたが、その「とはいえ」をどうすれば解決できるか、ということを考え行動し続けている万里菜さん。本来、人が持つ五感を研ぎ澄ませながらも、現実世界としっかり向き合っている彼女の姿を見ていると、スピリチュアルとは見えない世界のことだけを言うのではなく、人が植え付けた固定観念を払拭し、もともと自然界の一部であることを思い出して生きていくことなのだと気付かされます。
限りある命をどう使うか。それはすべて、あなた次第! インタビューしたことで今一度、考えるきっかけになりました。
Photo by MARINA
Edit by Sonomi Takeo