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職場でも使えるコミュニケーション術!パートナーと喧嘩が多いあなたにオススメしたい「ディープ・リスニング」メソッド

セックス・エデュケーターとして活動する筆者のクライアントには、このコロナ禍で一緒の時間を過ごすことが増えたことから、パートナーに幻滅して別れたカップルも、パートナーの新たな面を発見して愛を高めたカップルも両方いる。別れたカップルのその多くがコミュニケーションの齟齬によるものが多いようだ。今回は、カップルの絆を強くするために、アメリカで活躍する性科学者のダイアナ・ウィリー博士が提唱するメソッド「ディープ・リスニング」を紹介する。これらはセックス・カップルカウンセリングを40年以上行ってきた博士が実際にセラピーに使い、ポジティブな結果を出したメソッドだという。意外と簡単なので参考にしてほしい。

ディープ・リスニングとは

私たちは普段、無意識のうちに “聞く→答える “という会話をしている。 つまり、相手の話を聞きながら、それに対して自分が「何と答えるべきか」ということを考えながら、相手の話を聞いている。 “聞く→答える “を無意識に行っていると、どうしても相手を理解することに集中できない。加えて、何度も話している相手なのだから、自分の真意も伝わるだろうという思い込みもある。これが誤解や憶測を呼び、相手が言っていることを本当に理解することができなくなる。

ディープ・リスニングは否定的なやりとりを減らし、納得のいく解決に導く。これはアメリカ先住民やアボリジニの文化で使われている「トーキング・スティック」の伝統にウィリー博士がヒントを得たものだという。すべての会話にディープ・リスニングを取り入れるのは難しいが、真剣な話し合いが必要なときにはぜひ使ってほしい。

 

① 話題を1つだけに決めて、トピックから外れたら軌道修正する

会話をするとき、話題のトピックを1つだけに決めよう。話がトピックから外れたらお互いに指摘しあって軌道修正をする。話が脱線してしまったことを指摘されても怒らずに聞くことが大切だし、1回の会話中に1つのトピックについて話すのは論理的なコミュニケーション力を高める練習にもなる。とにかく、1つのトピックに集中し、余計な問題を持ち出さないこと。

②話すときにスティック状のアイテムを持ち、話を終えたらスティックを相手に渡す

ペンや鉛筆など相手に渡しやすいアイテムを選ぼう。「このアイテムを持った者だけが話す」と決めれば、お互いの話をじっくりと聞けるようになる。「あなたの話をゆっくり聴きたいし、私もあなたに伝わるようにきちんと話したいから、このペンを持っている人だけが話すのはどう?」と相手に切り出してみよう。

③誰が先に話すか決めて、スティックを持ちながら話す

スティックを持っている人だけが話し、そのトピックについてのあなたの考えや感情を共有しよう。話し終えたら、スティックをパートナーへ渡す。途中で口を挟みたくなっても、スティックを持っていない側は絶対に邪魔をしないこと。相手の考えや感情に疑問を抱いたら、自分の番が来たときに、「ありがとう。さっきのことがよく分からなかったから、もっと詳しく話してくれる?」と問いかけてスティックを相手に渡そう。

④お互いの考えや感情がクリアになるまで①~③を繰り返す

⑤相手の考えや感情が分かったと思ったら、相手の考えをフィードバックして自分が正しく理解したかを確認する

理解していない場合はもう一度、①~③を繰り返す。

⑥相手にスティックを渡し、相手にも自分の考えや感情をフィードバックしてもらう

理解していない場合はもう一度、①~⑤を繰り返す。

すべての会話でペンや鉛筆を交互に持って話すのは現実的ではないだろう。だが、「1つの会話につき1つのトピックだけ話す」→「トピックから外れそうになったら軌道修正する」→「相手が話し終わるまで、邪魔をしない」→「相手を理解したかどうかフィードバックをする」はあらゆる場面のコミュニケーションを改善する。

相手の話を集中して理解することは、相手に自分を理解してもらい、もっとよく扱ってもらうことにもつながる。また、自分の会話のトピックに集中して話すことは、自分自身をより深く理解することにもなる。明確なコミュニケーションを叶えるため、ぜひ、この「ディープ・リスニング」を実践してみてはどうだろうか。

 

【参考】
Love in the Time of Corona – Diana Wiley, PhD

此花わか

映画ジャーナリスト、セクシュアリティ・ジャーナリスト、米American College of Sexologists International(ACS)認定セックス・エデュケーター。手がけた取材にライアン・ゴズリング、ヒュー・ジャックマン、エディ・レッドメイン、ギレルモ・デル・トロ監督、アン・リー監督など多数。映画の予告編YouTubeチャンネル「Movie Repository」とセックス・ポジティブな社会を目指したニュースレター「S.I.P. Magazine 」を発信中。墨描きとしても活動中。(noteInstagramTwitterS.I.P. Magazine Twitter

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