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2022.07.14

【OLD is NEW】2022 Trends’ Keywords 7 “旧い(ふるい)が今、もっとも新しい!”

風の時代らしいことばかり起こる昨今だけれど、個人レベルでは変化を恐れず、トランスフォームし続けていきたいところ! そんな変容のプロセス下にある2022年はどんな年になるか、ファッションカルチャーのトレンドを追っていたら、見えてきたのは「旧い(ふるい)」がポイント!! だということ。モダンにアップデートされたOLDが、今いちばん新しい!

Retro Sporty

1.Diana


2022年はダイアナのイヤー!?

ウェールズ公チャールズ元妃のダイアナは、イギリスの貴族スペンサー伯爵家に生まれた令嬢。1981年に結婚し、本当のプリンセスになった美しいダイアナに世界は熱狂したものです。亡くなってから四半世紀たつけれど、彼女が後世に残した影響力は計り知れない! 特に、多くの人を虜にした理由が、そのファッションセンス。最近では、元カニエと別れたばかりのジュリア・フォックスが着用していたドレスが、「リベンジドレス」として世界を駆け巡ったけれど、初めてこの言葉と効用を生み出したのは、ダイアナ。ただの遠い存在ではなく、素顔が垣間見えるようなスポーティーやカジュアルなルックも、抜群にキュートだった。没後25年目である今年は、映画、ドキュメンタリー、Netflixなど、ダイアナをあらためて知ることのできる機会がたくさんあるのです。

Bellocqimages/Bauer-Griffin/GC Images, Anwar Hussein/WireImage
バイカーショーツ、白ソックス、ダッドスニーカー。ダイアナがスポーティーをカジュアルに着こなしたルックは、今ヘイリー・ビーバーがするのと双子ルック! バイカーショーツにはネオンカラーを選ぶのがコツ。


『スペンサー ダイアナの決意』

左:©︎Pablo Larrain、右:©︎Frederic Batier
ダイアナ元妃を演じたクリステン・スチュワートが、第94回アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされた話題作。今後の人生を変える決断をしたダイアナの1991年のクリスマス休暇を描く。2022年秋、全国公開予定。STAR CHANNEL MOVIES


『ザ・クラウン』

Netflixシリーズ『ザ・クラウン』シーズン1~4独占配信中
Netflixでは、エリザベス2世を中心としたイギリス王室を描く『ザ・クラウン』のシーズン4が独占配信中。初の女性首相のマーガレット・サッチャーとの対立や、チャールズ皇太子とダイアナ・スペンサーのおとぎ話のような恋物語など息をのむ展開に。


『The Princess(原題)』

©︎Kent Gavin
過去のアーカイブや未公開の映像のみで構成されたドキュメンタリー映画。ダイアナを扱ったドキュメンタリー映画が劇場公開されるのは、日本では初のこと。2022年秋公開予定。STAR CHANNEL MOVIES

 

FENDI Baguette

2.Sustainable

Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images
この人気の火付け役を担ったひとりは、キャリーを演じたサラ・ジェシカ・パーカー。プライベートでも愛用を公言し、レッドカーペットでのBFFにしていた。現在のラインは、サイズ展開が豊富だから、今の気分で選んで。


「前と同じ」がダメじゃない!

平成のころ、流行しているITバッグを所有することに、消費者たちはやっきになったもの。ただ、すぐに変わる流行を追っていると、次のシーズンには高額なバッグが恥ずかしくて持てない状態にも。しかし、令和の今アツいのはサステナマインド。キャリー・ブラッドショーは、『SATC』約20年後の続編でも、FENDIのバゲットと登場して、「ただのバッグじゃない」ことを証明。バゲットの由来通り、その小粋さは変わらずエッジィに改良されていて、やはり名作と呼ばれるには理由がある。また、“ベニファー”と呼ばれたITカップル、ジェニファー・ロペスとベン・アフレックが、互いの離婚を経て約20年ぶりに再びカップルに! いいものはいい、がイイのです。

3.Naked Dress

Jeff Kravitz/FilmMagic
「アメリカ」をテーマに開催された2021年のMETガラで、神々しいゾーイ。ここまで“ネイキッド”はセレブでないと難しいが、ストリートでもこのトレンドを取り入れたい場合は、カットアウトドレスから挑戦してみては。


ありのままの自分をレリゴー!


大事なところを上手に隠しつつ、ありのままの自分の姿をアピールできるルック。それがネイキッドドレス。自慢のボディおよび魅力を余すところなく伝えるルック。それがネイキッドドレス。「もうパートナーがたまらん! って言うのよ~」と暗に訴えかけるルック。それがネイキッドドレス。ゾーイ・クラヴィッツ、ケンダル・ジェンナー、ミーガン・フォックスなどのセレブがレリゴーに成功しているが、このルック、最近のセレブトレンドかと思いきや、もともとはウン十年も前から、シェール様の十八番だし、何かと話題のキャリーが、ビッグとの初デートで着たのも、ネイキッドドレス。いわば、勝負下着ならぬ裸一貫の勝負ルックってところかしら。

4.Rise ofLow-Rise

Melodie Jeng/Getty Images
Y2K時代とは違って、原色やポップなカラーではなく、ミュウミュウ会場でパパラッチされたモデルのシンディのように、モノトーンやアースカラーでローライズを選ぶと、ぐんと今年っぽい着こなしに。


腰骨の露出はマスト!


2022年春夏コレクションのランウェイで、これは来る! とされていたのがローライズ。Y2Kファッションが戻っていることもあって、ボトムがデニムパンツだろうがスカートだろうが、クリスティーナ・アギレラやブリトニー・スピアーズがしていたような、“ギャランドゥ見せ腰ばき”は、今もっとも簡単にトレンドにのることのできるルック。今冬に行われたヨーロッパでのファッションショーのストリートスナップでも、とにかく見られた。このトレンドをけん引するミュウミュウの会場では、セレブやらモデルやらが、ローライズでオンパレード。猛者たちは、トップスもクロップドやチビをチョイス、布の面積が小さければ小さいほどよし!

5.Top Gun

 

Paramount Pictures/Sunset Boulevard/Corbis via Getty Images


息をのむほど、フライトジャケットに夢中!

ボマー(ボンバー)やフライトジャケットを、ストリート定番アイテムのひとつにした、影響力を与えた1986年公開の『トップガン』。トム・クルーズ様演じる天才パイロット、ピート・マーヴェリック・ミッチェル大尉がカッコよすぎて、世界中のヤングたちはこぞってMA-1やミリタリーファッションに身を包んだ。レイバンのアビエーターサングラスも、公開後に人気が激高したファッションアイテムだ。そんなインパクトのあった『トップガン』が35年の時を経て、戻ってくる。そんな“風”を感じたのか、今冬のファッションショーのスナップで、メンズもウィメンズもフライトジャケットが多く見られた。

Christian Vierig/Getty Images
今冬のパリ・ファッションウィーク中にシャネルの会場外でパパラッチされたモデルのヴィットリア・チェレッティもグレーのフライトジャケットを着用。何色をチョイスしてもOKだが、オーバーサイズだと今季っぽい。


『トップガンマーヴェリック』

2022年5月27日(金)全国ロードショー
配給:東和ピクチャーズ
©2022 PARAMOUNT PICTURES. CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED


Normcore Fashion

6.Normcore

MediaPunch/Bauer-Griffin/GC Images
デニム、モノトーンタートルネックなど、なんてことはないルックに身を包むヴィクトリア・ベッカム。フツーなスタイルを、つまらないルックにしないコツは、彼女のようにアクセサリーの色や合わせ方を工夫すること。


セレブが行きつく場所は、“フツー”!


ノーマルとハードコアを合わせた造語で、究極の普通を追求するスタイルとして、一世を風靡したのが、ノームコア。故スティーブ・ジョブスのグッドジョブは、アップルにもっとも表現されているが、ファッションではユニフォームかのように同じものを着て、生産性を上げるためにノームコアに行き着いたことは有名。だが昨今、そういったミニマリストとも似た精神は、見直され始めている。また着飾る必要の多いセレブたちが、その反動なのか、簡潔で簡素を求めたくもなるのだろう。今、セレブの間にひそかに流行!? するのが、ノームコアなパートナー。ジェニファー・ローレンスが選んだのは、著名人ではない相手で、ルックでもパートナーでも、自然体がいいのかも。

7.J’aime Paris

Dominique Charriau/WireImage
エミリーの上司シルヴィー役、フィリピーヌ・ルロワ=ボリューのエイジフルスタイルは、本人のものも必見❤︎


フレンチが最高!

フレンチのこなれたファッションが一大トレンドとしてニッポンにやってきたとき、シックを求めた世代はベレー帽で、最先端を求めたギャル世代はマリー・クヮントとエスプリで、フランスを表現したものです。フレンチスタイルの洗練とタイムレスさは、ずっと続いているものの、昨年あたりからますます注目度が上がっている理由が、Netflixの『エミリー、パリへ行く』。シカゴからパリへ移住し、奮闘するアメリカ人の主人公、エミリーのファッションに加え、ファンを虜にしているのはエミリーの上司や友人、つまり麗しきフランス女性たちのスタイル。パリでファッションウィーク開催中は、街全体がランウェイ状態。やはりパリは永遠!

Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』

シーズン1~2独占配信中



Edit&Words Megumi Yagihashi

※本記事は『GLITTER』vol.4(2022年5月6日発売号)に掲載されています。

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