BTS・SUGAのソロツアー『SUGA | Agust D TOUR』が2023年6月2日（金）～6月4日（日）まで神奈川県・ぴあアリーナMMにて開催された。SUGAがAgust Dとして公開したミックステープ「Agust D」（2016年）、「D-2」（2020年）に続くAgust Dトリロジー（3部作シリーズ）の最後を飾るアルバム「D-DAY」を引っさげたツアーだ。今回はその4日に行われた最終公演の様子をお届けする。

ライブの始まりはバイク事故をフラッシュバックさせ、雨に打たれたまま倒れているSUGAのVCRから始まった。会場にも雷や雨音が響き雷雨の映像をバックに黒ずくめの男たちに運ばれて横たわったSUGAが登場。1曲目はアルバムメイントラックの「Haegeum」だ。1曲目から観客のボルテージは最高潮に。ダンサーたちとともに「Daechwita」と、観客の掛け声・歓声がさらに曲を盛り上げ、ナンバーが続いていく。「みなさんに会えて嬉しいです。日本でのソロコンサートは初めてで、すごく楽しみでした。最後の公演、寂しいです。楽しんでいきましょう」と観客と一緒にドリンクで「コンベ（乾杯）」と挨拶をした。

次のセクションでは、アコースティックギターで「Seesaw」を披露。ギターには、韓国からSUGAを応援しているBTSのメンバー6人より熱いメッセージが書かれていた。「SDL」ではアンティークな部屋のセットの中でしっとりと魅了する。人々が通り過ぎていく映像をバックに「People」を、韓国のソロ・女性アーティストIUとのコラボ曲「People Pt.2」ではIUのパートを観客が歌い、観客と一緒に歌い上げた。SUGAの「もう一度雰囲気を変えてみましょうか？」というコメントから「MoonLight」が始まり、パープルのピンライトでより一層大人な雰囲気へ。打って変わり「Burn It」では、赤いライトの中、炎が上がる演出で歌詞とリンクさせ、曲の表情を表した。

新たなVCRでは、路地で起き上がったSUGAが拉致され、不気味に「SUGA LOST IN MEMORY」と文字が映し出さる。その後、不安を掻き立てるような音楽から、タバコを口にするシーン、黄色いペンキの謎と続いていくーー。白い衣装に着替えたSUGAが再び登場し、「Interlude:Shadow」をダンサーとともにパフォーマンス。「Cypher Pt.3: Killer」「UGH!」「Ddaeng」と観客も一体となるメドレーが続き、アルバム収録曲でもあるJ-HOPEとのコラボ曲「HUH?!」まで一気に駆け抜ける。会場の盛り上がりを見て「ARMY（BTSのファンネーム）しか勝たん！　」と可愛いコメントで、観客をより盛り上げた。ピアノの弾き語りで「Life Goes On」を甘く歌い上げ、坂本龍一とのコラボ曲「Snooze」では一緒におこなった楽曲づくりの様子とともにSUGAからのメッセージが映し出され、想いを馳せながら披露した。

「幸せな時間でした。あっという間の3ショーで、明日も会いたいです」と名残惜しさを語りながらも、最後の曲「AMYGDALA」をパフォーマンス。曲の最後に倒れ込むSUGA。オープニングとは反対にダンサーに運び出され、このコンサートの物語を締めくくった。

アンコール「D-DAY」では、ファンのもとに駆け寄りハイタッチをする場面も。最後のコメントでは「日本での公演はいつも楽しくて、幸せです。ご覧になってわかると思いますが、コンディションが100％ではありません。60～70％まで上がりましたが、次回、100％の姿をお見せします。また僕が日本で公演を行う際には、そのときには7人で行います」と次のコンサートとBTSメンバー全員が集まることを期待させた。「本当に楽しかったです。みなさんの思い出の中に、素敵な思い出だけが残ることを祈ってます。本当に本当にありがとうございました。みなさんの応援を忘れません」とファンに感謝の気持ちを表し、「INTRO：Never Mind」「The Last」の2曲でコンサートを終えた。

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Edit Megumi Ito