SDGs on Globe – 世界のSDGsなモノ・コト・ヒト
サステナは他人ごと?
最近よく聞くSDGsという言葉。新たな横文字の登場に辟易していませんか? たしかに、単なるトレンドという雰囲気も時折あるけれど、だからこそ流行っているからだけを理由に好きになったり嫌いになったりしないで、SDGsが何であるかを各自がきちんと把握しておきたいところ。 SDGsは、Sustainable Development Goalsの略で、持続可能な開発目標を意味します。これは、2015年に 国連のサミットで採択され、貧困や飢餓、気候変動問題などについて、「じゃあ課題はみんなで解決しよう!」ということで、 「人や国の不平等を失くそう」「海の豊かさを守ろう」「平和と公正をすべての人に」など17項目の目標がまとめられ ました。30年までにすべての国と地域で達成を目指します。
20年はこのSDGsにとってアイコニックな年。残りの10年で達成できるか見直しが入ったこと、そしてパンデミックが起こったから。世界が変われば自分も変わる、たとえ一個人に起こったことでも世界につながっていく。世界が早く、激しく変わっていくなかで実感した人も多いのでは。消費者として、地球という同じ屋根の下に住む一住民として、自ら行動することが企業や社会を動かしていく。だから、SDGsは自分ごと。さまざまなジャンルのゴールがあるから、身近なことから世界を巻き込むチャンスが、いくらでもあるということなのです!
モノ-SDGs’ Item
Thinx :生理が教えてくれる私たちの意識
私たちはいつから生理用品を買うときに、それを隠すようになったのだろう? 吸水性生理用ショーツブランド の先駆けである同ブランド、シンクスが最も前衛的だったのは、社会が生理をタブーとして扱うことに異議を唱えたから。2015年、オフィスを構えるニューヨークの市都市交通局(MTA)から、「生理」という言葉とグラフィックが公共にそぐわないことを理由に広告掲載を断られたことに猛反撃! 炎上に発展し、広告掲載が許可されると同時期に、全米にこの名が知れ渡った。もしも男性にも生理があったなら、私たちは恥じたりするだろうか? 単に画期的商品を開発しただけでなく、日本を含む世界各国が直面する生理への意識の問題に一石を投じたリーディングブランドなのです。
コト-SDGs’ Idea
Reef-Friendly/Reef-Safe Sunscreen Products:これからはバリューで選ぶ時代に
2021年1月から、アメリカのハワイ州では、有害な日焼け止め製品の使用を禁じる法律が施行されたのを知っていますか? オキシベンゾンとオクチノキサートが含まれる製品の販売と流通がNGになりました。日本からの持ち込みに関しては、空港で入国後に成分の検査はないため、持ち込んだことで罰則などはありませんが、せっかくだからこういう機会に、成分表にあらためて注目してみよう。いまやオーガニックであったり、自分の肌に優しいかどうかは、おそらく多くの人たちが購入するときの目安にしていると思いますが、販売する企業の姿勢や環境で商品を選んでいるかどうか。これからは、品質や価格などモノそのものに加え、満足度や感動などをもたらすバリューで選ぶ時代がやってきそう。
ヒト-Diversity
She’s a gent:彼女が伝える紳士な想い
ダニエラ・クーパーさんは2014年、ブログ「She’s a Gent」をスタート。ファッションを通じて、ノンバイナリー(身体的な性に関係なく、性自認を男や女に当てはめない考えのこと)や自分の好きなスタイルを表現するツールとして軌道に乗せ、各業界からインフルエンサー として注目されるようになった。LGBTQ+に属する QTPOC(クィア&トランスジェンダー・ピープルオブカラー)の一員として、メディア露出を主とした自分の声を届けることがいかに重要かを知ったという。19年にはドラマで俳優デビュー。将来的には脚本やプロデュースを手がけ、ブラック&ブラウンなコミュニティの、未来の才能ある若者たちがそれぞれの魅力を発表できる場をつくるのが夢だそう。
ここでトピックに上がったハワイは、次号10月末発売号のグリッター本誌で特集されます。ぜひチェックしてね。
Design (magazine) Yuumi Arai@ma-ghra Edit Megumi Yagihashi