【my spiritual journey】VOL.2/パラレル宇宙子さん「新たな時代を切り開くファッションアイコン、お洒落な現代魔女たちのスピリチュアルな在り方とは」
スピリチュアルジャーニーをしているGLITTERな人をPick-upしていく本連載。
GLITTERでは、スピリチュアルを日常生活に取り入れることも、ウェルネスの一つだと考えています。スピリチュアル=霊的なものと捉えがちですが、シンプルに「魂が喜ぶこと」をすることが、人生を好転させたり、より自分らしく生きることができたり、自分にとってウェルネスな状態へと導くのではないでしょうか。
第二回目の今回は、日本とロンドンを拠点に活動しているパラレル宇宙子さん。
宇宙子さんは、現代に生きる“魔女”として、「本当の自分」と出会い、「本質に繋がり」生きるための叡智を伝えています。
「魔女」と聞くと怖くて暗いものをイメージするかもしれません。
しかし彼女が表現する世界は美しく、アーティスティックで、ファッショナブル。
だからといって表面的なものではなく、力強い魂からのメッセージだと感じられます。
そんな彼女が、この世界で伝えていきたいこととは?
違和感と葛藤を感じていた広告クリエイター時代
―宇宙子さんの世界観、とてもスタイリッシュで思わず惹き込まれてしまいます。
ありがとうございます! もともと日本の広告業界でアートディレクター・デザイナーとして働いていたので、クリエイティブに関してはこだわっています。
―広告業界を辞めて、現在の活動に至ったきっかけは?
広告業界にいた時は、数多くのファッションやビューティ系のプロジェクトに参加していたし、いわゆる大手企業のクライアントとお仕事もさせていただいていました。しかしそんな恵まれた環境にいたにも関わらず、「このままでいいのだろうか」という葛藤を抱えていました。
というのも、商業デザインというのはコンテンツであるクライアントが「主役」であり、究極の他人軸の上に成り立つ仕事なんですよね。もちろんそのコンテンツには愛があり、それを素敵に見せるということは素晴らしいことです。ですが私の場合、「評価されたい」という承認欲求を、他者の築き上げた物の上に追いかけてしまう広告クリエイターとしての自我(エゴ)の在り方と、他人軸の商業デザインとのギャップに対する違和感がぬぐえなかったんです。
他者からの評価に自分の承認欲求を委ねている限り、私は他人の軸でただ生かされているという状態。それは、自分が一番自分を認めていないということにもなります。
好きだったはずのデザインという仕事が、魂が削られているような感覚、そして心を枯渇させるものになっていきました。
「このままでは自分を見失う。自分の表現をしたければ自分の庭を創らねば!」
そう思い、今まで積み上げたキャリアを全部捨てて、自分と向き合うために渡英しました。ロンドンにあるセントラル·セイント·マーチンズという芸術大学に留学し、テキスタイル&ファッションデザインで、クリエイティブの基礎を学び直しました。そしてそのロンドンで魔女と出会い、修行することになったんです。
―話が急展開! どういう流れで魔女と出会うことに…?
大学に入った初めに言われたのが、「あなたのデザインはただ綺麗に整えたもの。小手先の技術だけであなたがない。つまらない」という言葉。気づかないうちに他人軸に生きてきてしまって、自分がない。そんな現実を突きつけられ、それを受け入れて認めていくことは、自分の弱さや未熟さ、カッコ悪さを一つひとつ受け止めていく作業であり、今まで闘ってきた武器を手放し丸腰になるようなものだった。本当に苦しい時間を過ごしました。
そしてその学びを通してデザインは本来、「その人の内なる精神世界に在る“本質”から、現実へと創造されるもの」だということに気づいたんです。
ロンドンではスピリチュアリティというものはとても身近で、魔女という存在も普通にいます。海外ではファッション&ライフスタイル誌でもたくさん魔女が取り上げれらているんですよね。
<宇宙子さんがおすすめする、おしゃれなファッションアイコンの海外魔女たち>
私は大学での体験により、「もっと精神世界への探求をしたい」と感じ始めていたのですが、そんな時、とある本屋の奥の部屋で働いている魔女と出会いました。まさにハリー・ポッターの世界ですよね。
魔女は薬草や月の満ち欠け、星の動きなど自然や宇宙と共存する賢者であり、目に見えない高次元の領域の者たちと共に存在する生き方をしています。私は見習いとしてそこに通ったのですが、私は昔から変態的な探究心があり(笑)、
とにかくストイックに感性を磨き上げ鍛錬したので、12年探求し続けていた方を3カ月程で超えてしまい驚かれました。あまりのスピード感に「ハレーすい星が現れた!」とも言われていましたね(笑)。チャネリングなどを高いレベルで習得し、それにより「自分の中にある本当の声を聞く」ということに繋がっていきます。
昔からの仲間や友人は、瞬く間に去っていった
―宇宙子さんも昔からスピリチュアルの世界は身近だったんですか?
幼い頃から「魔女になりたい」とは言っていたんですよね。それで魔女という就職先が無い事に絶望し(笑)、薬の調合に落としどころを見つけ、薬草ハーブから毒物まで(笑)、専門的な勉強をし働いていました。その後、絵が描けたのでデザイナーに転職する訳ですが、スピリチュアルとは一番真逆の世界にいましたね。
―まわりの方の反応はどうだったのでしょうか。
それはもう、村八分状態になりますよね(笑)。魔女見習いをし始めてからは隠さずSNSでもスピリチュアルメッセージを発信しはじめたので、「あいつはおかしくなった」とか「気持ち悪い」とか、かなり叩かれました。潮が引いたようにさーっとまわりから人がいなくなりました。
―精神的に辛くなってしまいそうですが…。
ある程度予測はしていましたが、今まですべてだと思い込んでいた慣れ親しんだ世界で、言葉が通じなくなったような感じがして、大きな孤独感は感じました。でも主体性を持って自分軸で生きていく信念さえあれば、そこは乗り越えられます。だって、私は実体験の気づきに基づいた「本質と共に在る、生き方をする」という真理を伝えているだけなので。
ただ、スピリチュアルな方々というのは周囲からの差別意識もあってか、話のわかる人達だけでかたまってしまいがちです。そうなってしまうと進化が止まってしまうんですよね。いくらそれが真理であっても、お互いの世界が分離されてしまい、メッセージが届かなければやっている意味を成さない。だからこそ、“見せ方”が大事。そこで今まで自分がやってきたアートディレクターやクリエイターの仕事が活きてくると思っています。
―例えば今でいうところの、瞑想もそうですよね。ビジネスマンやおしゃれな人がやり始めてから身近になりました。瞑想も数年前まではあまり受け入れられてなかったように感じます。
そうですね。「素敵な在り方だな、私もこう在りたい」と共感し、受け入れてもらえる見せ方にするだけでだいぶ変わってくると思います。私は“違い”を“個性”としてを受け入れ尊重しあう、多様性の時代に合った、調和の世界への架け橋になりたいと思っているんです。この風の時代をリードする、お洒落な現代魔女たちのスピリチュアルな在り方は、新たな時代のファッションアイコンとして今や世界中でムーブメントとなっています。これが当たり前になる次の世代の羅針盤となれるよう、時代を切り開いていきたいなって。
―現在は具体的にどんな活動をされているんですか?
セッションやリトリートを通して、本質へと導くサポートをするほか、自分のファッションブランドを立ち上げました。「The Dress of Modern Witches / 現代に生きる魔女たちの戦闘服」をスローガンに掲げた洋服をデザインしています。
(11月11日発売開始予定)
第一弾はシャーマニックラインとして、職人さんの手で一つひとつ丁寧につくられたテキスタイルや生地と刺繍は、世界中の先住民族の魔除けや豊穣を祈る模様をデザインしています。「本来の自分」で生きたいと願う女性達に着てもらえたら嬉しいです。この服を着ることで、彼女達の背中を少しでも押すことができたなら。そして資源が無駄になることがないよう、受注生産という形で販売したいと考えています。
―自分の内側と向き合い、本当の声を聞くことが大事だということはわかっていても、「まず始めに何をすればいいのかわからない」という方もいらっしゃると思います。どういったことをすれば本来の自分とつながりやすくなりますか?
簡単に取り入れるものとしては香りを活用するといいかもしれません。セージやパロサントを使って空間を浄化したり、日常的にアロマやお香のように使われても。また、ジャーナリングもいいですね。例えば誰かに対して怒りを覚えたら、感情をそのままノートに書きなぐってみる。その後時間を少し置いて、もう一度読んでみてください。その時は「自分へのメッセージ」だと思って読むと良いです。目の前に現れる人や現象は、自身が投影された写し鏡ですから。
あとはやっぱりグラウディング! 自分もバランスが崩れていると感じたら、突然畑で野菜を育て始めたりします(笑)。地球にお辞儀をするように生きた土に触れ、新鮮で豊かな実りを体に入れるだけでこの地にしっかりと足をつけられ、調和がとれやすくなります。
―日常的に取り入れられることから始めるといいかもしれませんね。最後に、宇宙子さんからGLITTER読者に一言お願いします!
「Live as your authentic self」。
わたしはわたし。
本質と共に、生きていきましょう!
【UCHUKO’S FAVORITE SPIRITUAL ITEM】
リチュアルバスソルト
お花やハーブ、クリスタル、アロマやソルトなどを使ったリチュアルバスソルトを自身でプロデュース。リチュアルバス=儀式風呂という意味で、古くから神事において大切にされてきました。
浄化ハーブ&キャンドル
セージなどの浄化ハーブが入ったリチュアルバスソーク。3億8千年以上の時を経て、太古の状態のまま閉じ込められたヒマラヤソルトの結晶が入ったバスソルトと、キャンドル、モスリンバッグ(布バッグ)がセットに。浄化やプロテクトしたい時に。
(どちらもパラレル宇宙子さんのショッピングサイトで購入可能)
Editor’s NOTE
By Sonomi Takeo
スタジオ・ジブリの映画「魔女の宅急便」が大好きで、「こんな家に住みたい」と幼心に思っておりましたが、宇宙子さんはまさにそんな世界観を体現されていて、とてもワクワクしました。
「本質と共に在る生き方」
果たして自分ができているのかと問われたら、100%ではないように感じます。
宇宙子さんの本質的な言葉にハッとさせられました。
宇宙子さんは、『GLITTER』10/27発売号の「NEO SPIRITUAL」特集でも登場予定!
ぜひ本誌のほうもチェックしてみてください!
Photo by Parallel uchuko
Edit&Text by Sonomi Takeo