FANTASTICS from EXILE TRIBE・堀 夏喜interview 初挑戦の舞台『ホームレッスン』へ挑む覚悟ーー無我夢中で生きるからこそ見えてくるもの
FANTASTICS from EXILE TRIBEのパフォーマー・堀 夏喜。公開中の映画『HiGH&LOW THE WORST X』でも存在感を発揮し、俳優としても着々と活躍の場を広げている彼が、舞台『ホームレッスン』に出演している。100の家訓がある“三上家”で繰り広げられる人間模様が描かれ、家族、ルール、幸福について考えさせられる作品だ。18歳の高校生「三上朔太郎」を演じながら、堀が感じていることとは何なのだろうか? そして『GLITTER vol.5』の大テーマ“Glittering Stars!”に沿い、人間の輝きについても様々な角度から語ってもらった。
18歳の朔太郎と同じ年齢だった頃の自分に通ずるものも感じる
――本格的な舞台への出演は、『ホームレッスン』が初めてですか?
「はい。お話をいただいた時、正直なところ意外に感じました。自分がまさかこういう演劇の舞台をやる日が来るとは思ってはいなかったので、最初はやはり緊張と不安が大きかったです。でも、うちのグループのリーダーの佐藤大樹に『舞台をやることになりました』と話したら、『すごくいいね! お芝居、もっと好きになると思うよ』と言ってくれたんです。その言葉を聞いて『お芝居をさらに好きなれたら、自分にとって何よりもの見返りだな』と思いました。僕は最近、お芝居をやらせていただく機会が増えてきていて、『もっと力をつけたい』と考えるようになっていましたから」
――『ホームレッスン』の台本を読んで、どのようなことを感じました?
「人間としての深い部分、暗い部分も描かれている作品だと台本を読んだ時に感じました。まず、100の家訓がある家族という時点で異様ですし、物語が展開していく中で家族が激しく揺れ動きますし、読み始めたら止まらなかったです。でも、異様な部分がありつつも深い魅力のあるストーリーなんですよね」
――独特な設定の作品ですが、「家族とは?」「ルールとは?」「自由とは?」という、とても身近なテーマを描いていますよね。
「はい。家庭環境は人それぞれで、『家族』と言っても様々な形があるので、感じ方は様々な作品でもあるのかもしれないです。世代によっても感じることは変わってくると思います。子供の世代でしたら、今、親から言われていることに対して反発する気持ちを重ねて共感することができるでしょうし、逆に子供を持つ親の世代だったら『子供の気持ちもわかるけれども……』と感じる面もあるんじゃないでしょうか」
――演じる三上朔太郎に関しては、どのように捉えていますか?
「彼はとても意志の強い人物で、折れない気持ちを持ち続けているんですよね。18歳の彼と同じ年齢だった頃の自分に通ずるものも感じます。当時の僕は『ダンスを職業にしたい』と言って通信制の高校に転入したり、1つの道に集中したい気持ちがあったんです。僕にとってのダンスと、この物語の内容はかけ離れたところもありますけど、朔太郎を演じる上での入り口はそういうところにあるのかなと。舞台中のセリフでも、共感できるものがいくつもあります」
――激しい感情を表現するシーンも多いですよね。
「そうですね。稽古の段階でも『心を使っている』という感覚になっています。アーティスト活動をしている中でなかなか体験したことのないような疲労感があるんですよ。昨日は家に帰ってからテレビもつけず、音楽も一切かけず、何の音もしない中で過ごしていましたから、『知らない内に役にものすごく引っ張られてるな……』と、今ふと思いました(笑)。それくらい台本をじっくり読み込んでいます。こうやってお芝居を作っていくのも初めてのことなので、すごく新鮮です」
――稽古期間に入ってから、何か発見などはありましたか?
「稽古の最初の20、30分は雑談タイムなんです。『ホームレッスン』は家族の物語ですし、『役としてではなく、家族というものをちゃんと知ろうよ』と演出家のシライケイタさんがおっしゃって、そういう時間を設けているんですよね。それは僕が想像していた稽古とは違っていたんですけど、家族を表現する上での厚みを生み出してくれています。僕はこの作品の中で他の登場人物たちとは役柄としての見え方が少し異なる部分があるんですけど、稽古にそういう時間があるからこそ、家族としてのバックボーンができあがっているのを感じています」
――キャストのみなさんが実際の家族のように感じられるようにもなっています?
「朔太郎のお姉さん、花蓮役の武田玲奈さんは僕と同い年なんですけど、『同い年である』と感じたことはなくて、もはやお姉ちゃんとしか思えないです。あんまりタメ口とか使えなくなっていますから(笑)」
――『ホームレッスン』を観劇されるお客様に、注目していただきたいポイントなどは何かありますか?
「今までに舞台をあまり観たことがないみなさんもすごく楽しめると思いますし、新鮮な何かを感じていただくのが、自分にとってのやりがいでもあるのかなと思います」
「無我夢中」は好きな言葉。それが一番の人間のパワーなのかなと思います。
――「輝いている」と感じるのは、どんな人ですか?
「楽しんでいる人ですね。それはプライベートはもちろんですけど、仕事に関しても。『この人、楽しんでやってるな』って感じる人は、内側からキラキラしたものが出ていると、最近すごく感じます。悲観的に捉えてマイナスの方向に行くのは誰でもできることですけど、何かが起こったとしてもそれを楽しむのはすごくパワーが必要ですし、人としての強さを持っているんだと思います。僕はそういう人を尊敬しますし、輝いていると感じます」
――ステージでパフォーマンスをする上でも、「楽しむ」という感覚は大切ですか?
「ライブで僕らが楽しい空間を作ると、お客さんもめちゃくちゃ乗ってきてくださるんですよね。僕ら発信の『楽しい』という空気は、お客さんにちゃんと伝わるものなんです。そういうことを経験してきているので、『楽しむ』が『キラキラ』に繋がるというのはすごく実感しています」
――スポーツ選手も、そういう輝きを放っていますよね。
「スポーツ選手は『キラキラしてるなあ』って、僕もすごく感じます。楽しんでいることプラス、本気ですから。人が本気で何かに打ち込む姿って、めちゃくちゃかっこいいです。スポーツ選手はプレッシャーも大きいですし、それに打ち勝つメンタルと『好き』という気持ちの強さが、本当にすごいんだと思います。あと、LDHで開催しているオーディションを見た時に、夢に向かって打ち込んでいる人の姿も、本当にキラキラしていて、かっこいいんですよ」
――堀さんの今までの人生の中で、「この時の自分は輝いていた」と思い浮かべる出来事などはありますか?
「僕は19歳の時にグループを結成したんですけど、その頃ですかね? 夢に向かいながら必死になってダンスに打ち込んでいました。ニューヨークに1週間くらい行って、朝から晩までレッスンを受けたりもしましたね。『今やってることは将来に繋がるのだろうか?』と不安で仕方なかったです。アーティストに必ずなれるという状況でもなかったですから。でも、今になって思うと当時の行動自体が、めちゃくちゃキラキラしたものに感じられます。あの頃の若さ、フレッシュさ、ティーンエイジャーならではの感覚は忘れちゃいけないんでしょうね」
――先が見えなくて何が正解なのかわからなくても無我夢中で行動し続けるのって、とても大切ですよね。
「僕もそう思います。『無我夢中』って、めっちゃ好きな言葉なんですよ。それが一番の人間のパワーなのかなと思うので」
――『ホームレッスン』に打ち込んでいる今も、「無我夢中」という言葉が当てはまるのではないでしょうか?
「まさにそうですね。いろんなプライドも一旦取っ払われるというか。今までやってきたダンスが全く通用しない場所に行って、『やるしかない!』という環境なので。今の自分には、吸収できることしかないんですよね」
――数年後に、「キラキラしていた時期はいつですか?」と訊かれたら、今の時期のことを話すかもしれないですよ。
「そうやって話せるようになったら、すごく素敵ですね。そうなれるように頑張ります」
――夢中になれる趣味とかも、その人にとっての「輝いている」と感じられるものだと思いますが、最近の堀さんにとってそういう何かはありますか?
「晩酌です。僕はそんなにお酒が強くないですし、今まで1人で飲むとか全くなかったんです。でも、最近25歳になりまして、仕事が終わって家に帰ってから飲む1杯の美味しさに気がつきました。その1杯が輝いて見えてしょうがないですね(笑)」
――特に輝いて見えるお酒の種類はあるんですか?
「白ワインです。ミックスナッツを食べながら飲むのが好きです。ミックスナッツも最近食べるようになりました。マネージャーさんからたまたまミックスナッツを頂いて、それが美味し過ぎたんですよ。次の日に袋買いして、瓶にミックスナッツを詰め込みました(笑)。白ワインとミックスナッツ、それが今の僕がハマっているセットですね」
――日常のささやかな楽しみも大切にしながら輝き続けるための秘訣って、何だと思いますか?
「正直なところ、僕は今の自分がめちゃくちゃ輝いているとは思わないんです。『満足したくない』というのがすごくあるので。自分の駄目なところを見つけるのが得意でもあるんですよ。自分の至らないところがいろいろ気になりますし、まだまだだと感じることがダンスやお芝居に関してもたくさんあるんです。そういう『もっと突き詰めたい!』っていう向上心はずっと持っていたいですね。それは輝くために必要なことだと思っています」
――本人は自分の輝きになかなか気づけない部分もあるんでしょうね。
「そうですね。僕はどちらかというと、『もっと輝きたい!』って常に思っているということなのかもしれないです。『自分は輝いています』ってなかなか言えなくて(笑)。でも、『輝いてますね』って言われるのはめちゃくちゃ嬉しいんですよ。『パフォーマンスを観て元気を貰えました』とか言われるとやりがいを感じますし、『この仕事をしていて良かったなあ』って心から思うことができますから」
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2022年10月23日(日)23:59
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■PROFILE■
EXILEの世界と佐藤大樹を中心に結成されたダンス&ボーカルユニット・FANTASTICS from EXILE TRIBEのパフォーマー。2018年12月5日、「OVER DRIVE」でメジャーデビュー。2020年、俳優活動を開始。主な出演作に【舞台】『BACK TO THE MEMORIES』(21・22)、 【ドラマ】『マネキン・ナイト・フィーバー』(NTV)、『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』(NTV)などがある。 【映画】『HiGH&LOW THE WORST X』公開中。
■INFOMATION■
作:谷 碧仁
演出:シライケイタ
出演:田中俊介 武田玲奈 堀 夏喜(FANTASTICS from EXILE TRIBE) 宮地雅子 堀部圭亮
<東京公演>2022年9月24日(土)〜10月9日(日)紀伊國屋ホール
Words Dai Tanaka / Edit Kaori Watabe