Gスポットはない人もいる!? 見つけ方と感じる方法を婦人科医がレクチャー
Gスポットは開発できると勘違いしていない? Gスポットは人によって存在する範囲や大きさ、場所が違い、Gスポットが存在しない人もいる。今回は、銀座あゆみクリニックの院長である増田あゆみ先生が、Gスポットとは?という基本的なところから、Gスポットの場所や見つけ方、膣内の感度を高める方法を徹底的に解説!
【目次】
- 開発できると勘違いしているかも!? 「Gスポット」とは
- Gスポットの有無を判断してみよう。もしあるならこのエリア
- Gスポットの見つけ方とオーガズムを感じる方法
- Gスポットが見つからなくても大丈夫!膣内の感度を高める方法をレクチャー
- あゆみ先生が助言。「初デートでは、相手の指に注目すべし」
開発できると勘違いしているかも!? 「Gスポット」とは
「Gスポットとは、男性の膀胱の下にある“前立腺”の女性バージョンのこと。Gスポットは女性が持つ性感帯で『開発すれば気持ちよさを感じる』と言われていますが、実はそうではありません。Gスポットを持つ女性もいれば、そもそもGスポットがない女性もいます。なぜならGスポットと言われる部分は、男性がもつ“前立腺”にあたるもので、受精して性別が女性に決まったあとに退化するといわれている部分だからです。前立腺は精子に栄養を与えたり、精子を守ったりするための分泌物を出す役割を果たしています。受精してから8週目あたりに生物学的な性別が女性に決まった場合は、前立腺を含む女性の体にはあまり必要とされない部分は退化していくのです」
「男性にとって前立腺への刺激は、ペニスへの刺激以外で気持ちよくなれる要素。その名残であるGスポットが女性の体に残っている場合は、正しく触ることでオーガズムを感じられる可能性があるのです。しかしGスポットが退化してなくなってしまっているケースもあり、その場合はGスポットを開発しようと頑張っても、オーガズムを感じにくいということになります。『Gスポットで感じることができない……』と不安な気持ちになっている人は安心してください。そもそもGスポットは、女性性へと分化・発達していく過程で退化していく部位ですから、なくなっていてもおかしくありません」
Gスポットの有無を判断してみよう。もしあるならこのエリア
前立腺の名残であるGスポットは、ある人もいればない人もいる。「Gスポットがあったとしても、Gスポットがある場所や大きさは人によってさまざまです。広範囲にある女性もいれば、一部だけ残っている女性もいます」とあゆみ先生。まずは体にGスポットがあるのかどうか、自分で確かめてみて。
Gスポットのありか
「Gスポットは、膀胱の出口あたりや膣の入り口付近、膣の入り口から約3〜4cmのあたりに存在することが多いです。Gスポットの場所や範囲については非常に個人差が大きく、人によってさまざまです。範囲全体にGスポットが広がっている人や、どこか一部にGスポットがある人も当たり前にいます」
Gスポットの見つけ方とオーガズムを感じる方法
Gスポットは一度で見つからないことも多いため、「焦らない・やさしく・ゆっくりと」を心がけて、何度かマッサージを繰り返してみて。
【STEP1】手はきれいに清潔に
Gスポットや膣まわりを触るときは、前提として爪やささくれはちゃんと切り、手は洗って清潔にして温めておこう。円滑に触るために、専用のジェルを用意しておくのもおすすめ。ジェルを使う場合は手のひらに出し、両手にしっかりなじませて温かくするのがポイント。温めることで感度がアップしやすく、冷たいと逆効果になってしまう。
【STEP2】クリトリスに当たるように手を添え、指を挿入する
手のひらでクリトリスを包み込むように触り、そのまま膣内に指をゆっくりと挿入する。指を入れたら、お腹側に向かって少し指を曲げる。このように触ることで、手のひらでクリトリスをやさしく刺激しながらGスポットを探せるため、気持ちよくなりやすくリラックスしやすい。
【STEP3】やさしくマッサージをする
指の腹を使って膣壁にソフトな圧をかけながら、膣の入り口から奥まで円をかくようにやさしくマッサージ。奥までいったあとは、同じくソフトに圧をかけながら、手前に引くようにゆっくりとマッサージをする。膣が濡れてきたら、分泌液を膣の中全体に塗り広げながらマッサージを進めよう。
【STEP4】圧や範囲を変えてみる
マッサージをするときは、少しだけ圧を強くしたりマッサージをする範囲を変えてみたりして、Gスポットのありかを探ってみて。
【番外編】パートナーのGスポットを探るときのポイント
女性はリラックス状態にならないと、膣内が濡れたり気持ちよさを感じたりすることは難しい。まずはパートナーに安心してもらうことを意識して、相手のペースに合わせてゆっくりマッサージしよう。膣内が濡れてきたら「どこが気持ちいいか?」「強さはどうか?」を聞いてあげながら、より気持ちよくなれるように触ってあげるとGOOD。気持ちいいポイントを見つけたら、その部分を集中的に責めるのもあり。相手の反応や表情を見ながら、マッサージする圧や範囲を変えてGスポットを探そう。Gスポットを探すときは、パートナーとのコミュニケーションを大切にすることを忘れずに。
この触り方はNG!Gスポットを探すどころか、痛みを感じやすいので注意
女性がいちばん気持ちいいと感じやすいのは、やはりクリトリス。そのためパートナーのGスポットを探すときに、膣に対して指が水平になるように挿入し、クリトリスを刺激せずに膣内だけを触るのはもったいない。クリトリスを触りながら、膣内をマッサージしてあげることで気持ちよさを感じやすくなる。またGスポットを探すときは、指を早く動かしたり膣内を荒くかき混ぜたりするのはNG。「痛みを感じやすくなってしまうことに加え、傷つきやすいのでおすすめはしません」とあゆみ先生。激しく膣内を触られることでオーガズムを感じているように見えるのは、AVの世界だけなので気をつけて!
Gスポットが見つからなくても大丈夫!
膣内の感度を高める方法をレクチャー
「何度もGスポットを探してみても、どうしても見つけられない……」という人でも大丈夫。ここでは膣内の感度を高めるための方法5つを伝授。女性はセルフプレジャーをするときに取り入れて、自分の体への理解を深めてみて。パートナーとの行為中に相手に伝えたり、自然に導いたりして実践するのもおすすめ。
①膣内が濡れている
「膣内が濡れていないと、指や男性器、セックストイを挿入したときに痛みを感じる傾向にあります。いきなり膣内に挿入するのではなく、まずは気持ちよさを感じやすいクリトリスやバストまわり、首元など、すぐに触れられる場所にある性感帯をやさしく触り、心地よくなりましょう。体調や体質によって濡れにくい人は、円滑ジェルを使うと良いでしょう」
②膣内をゆっくり押し広げる
「男性は締めつけられることで気持ちよさを感じますが、女性の場合は違います。男性器やセックストイで膣内をゆっくり押し引きしたり、膣壁にソフトな圧力をかけながら押し広げたりすることで、感度が高まりやすくなります。もともと女性の膣内は伸展性があり、気持ちよさを感じてくると子宮や膣はダイナミックに動きます。指やトイを使う場合は膣内の奥まで入れて、ソフトな圧力でゆっくりと押したり、円を描くように大きくマッサージしたりしてみてください」
③手は温かくする
「冷たい手のまま触ると、逆に感度が下がりやすくなり、気持ちよくなるまで時間がかかってしまいます。Gスポットや膣内を触るときは、手を温めましょう」
④膣内のもうひとつの性感帯「ポルチオ」とその周辺を刺激
女性の膣内にはGスポット以外に気持ちよく感じるパーツがある。「膣の奥、子宮の入り口付近にある『ポルチオ』といわれる性感帯です。ポルチオは少しだけ固くてコリコリとしており、真ん中が少し凹んだドーナツのような丸い形をしています。中指を膣のいちばん奥まで挿入して、触れることができるとすぐに分かると思います」
「性交渉中にうまく刺激するには、男性器や指またはトイをゆっくり奥まで挿入して、そのまま少し奥に突き上げるようにゆっくり押したり、ポルチオとその周囲の膣全体をソフトな圧力をかけながら押し広げるようにマッサージしたりすると、気持ちよくなりやすいでしょう。ポルチオとその付近の膣は、やさしい刺激やソフトな圧力、伸展するときの刺激でも気持ちよさを感じやすいのです」
「ポルチオとその周辺の膣の奥をぐーっと押したり引いたり、円を描きながらソフトな圧をかけてゆっくりマッサージをしたりするなど、刺激を繰り返すことで感度が徐々にアップしていきます。またそれによって血流も良くなっていき、膣内も濡れやすくなり、相乗効果で更なる感度アップが期待できるでしょう」
⑤パートナーとのセックスでは「信頼関係」がポイント
パートナーとの行為中に気持ちよさを感じるには、相手との信頼関係が成り立っていることがいちばん大事。「女性はリラックスしていないと、感度はあがりません。自慰行為ではオーガズムを感じられるのに、性交渉では気持ちよくなれない女性も多いんです。対相手だと緊張したり、相手に気持ちいい場所をうまく伝えられなかったりと、いろんな要素が加わって楽しめない人もいます。女性の体は繊細なので、まずは信頼関係を構築するのが大切です」とあゆみ先生。男性と女性、女性同士などは問わず、お互いの感度を高めるためにはリラックスした状態で行為ができるように、工夫をするようにしよう。
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あゆみ先生が助言。「初デートでは、相手の指と爪に注目すべし」
性交渉に対して意識が高く、女性の体のことを大切に思ってくれるであろうパートナーの簡単な見極め方法を、あゆみ先生が伝授。
「セックスをする関係になる前に食事をしたり、お酒を飲みに行ったりしますよね。そのときにグラスを持つ相手の指をチェックしてみてください。この後セックスをする展開になるかもしれないシチュエーションで、指の乾燥やささくれ、爪が汚くて長いのは、夜の世界ではバッドマナー。指や爪が整えられていなかったら、女性の性器を傷つけざるを得ません。逆に、もしあなたが自身の恋愛対象である女性と会うならば、きれいな爪・指と相手への思いやりの心はしっかり準備しておきましょう」
Edit&Words GLITTER編集部
Illustration Chiharu Nikaido