海外在住エディター八木橋の「時には起こるよ、ムーブメント!」Vol.2/道はなければ、作ればいい!
普段はLAに拠点を置き、ときにはウェルネス(要は幸せなライフスタイル)を追い求めて海外の都市へ行っちゃう、ノマドなエディター八木橋が、世界で起きるウェルネスにまつわるムーブメントを紹介する連載。今回は、ポジティブでクリエイティブなエネルギーにあふれたニューヨークから、決してリトルで(小さく)ない一歩についてお届け!
▶︎Vol.1 「グルテンフリーのブームが終わる!?」はこちら!
ないからできない、と嘆くぐらいなら、作ってしまえばいいじゃん!
“If we cannot find a way, we will make one.” -もしも道が見つけらないのなら、作るしかあるまい。
古代の戦術家、ハンニバルの言葉だ。彼は、現代に輪廻転生し、ニューヨーカーになったのではないだろうか? パンデミックが多くの人に影響を与えたことは間違いないし、人生がひっくり返った人もいるだろう。特に、ニューヨークには大打撃だった。が、天災や災難などは、たいがい予想もしていない方向から、とんでもないかたちで起こるものである。
そんなとき、どうするか。どう感じて、どう対処するか。そういうときこそ、メンタルウェルネスに大きな違いが出るものだ。いち早く、経済再開へ向けて一歩を踏み出したニューヨークシティを訪れて、あらためてそう思いました。キーワードになるのは、「リトル」。リトルをたどると、いまのエネルギッシュなニューヨークを知ることができるのです。
大都会だから緑がない?じゃあ、作ろう!- Little Island
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マンハッタンの西側を流れるハドソン川沿い、ミートパッキングエリアに隣接する場所に、緑の小島を作ってしまった! 朝6時からオープンしているので、仕事前に朝活するもよし。コンクリートジャングルに疲れたら、立ち寄るもよし。美しい夕暮れどきに訪れて、明日への活力にするもよし。
パリが恋しい?じゃあ、花の都を作っちゃえ!- Little Paris
ソーホーの一画に、フレンチレストランやビジネスのオーナーたちが、作っちゃいました。小さなパリを。イニシアティブをとったのは、フランス語教室のオーナーだそう。ネットフリックスで放映される「エミリー・イン・パリ」の流行もあるし、パリが恋しくなったところでできた絶妙なタイミング!
地元デザイナーたちの発表の場がない?じゃあ、集まろう!- Little Market
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トライベッカの少し北、ローワーマンハッタンにあるショップは、アクセサリーなどをデザインする2人の女性ビジネスオーナーたちが、志を同じくする仲間たちと始めたそう。観光客が来なくなってしまったエリアは閑散としているし、なくなく店をクローズしたブランドも少なくないが、1人では難しいことも、集まれば大きな力に!
時間、お金、余裕。ないものを数えて不足に嘆くよりは、作りだしてしまうほうが、ストレスや言い訳の代わりに楽しさが増えて、幸せな人生がやってくるのではないかしら。
エディター八木橋
PROFILE
ニューヨークにある大学への留学を経て、帰国。出版社に入社後、インターナショナル誌の編集に携わる。2014年に、再度渡米。以降、NYやLAをベースにエディターやコーディネーターとして活動する。
Illustration Hikalu Jane