【GLITTER People】人生を楽しむためには自分のやりたいこと、やることをコントロールするのが大切
【GLITTER People】輝いている人へ聞く 輝くためのエッセンシャル
P&Gやジョンソン・エンド・ジョンソンなどを経て現在はレノボ・ジャパンのCMOとしてマーケティングを率いるリュウ・シーチャウさん。ブランドのシェア向上や売上V字回復という結果を出しながらファッションや旅行も愛し人生を楽しむ彼女のしなやかな思考と、シンプルな行動原理とは。
PROFILE
Xiqiao Liu
レノボ・ジャパンCMO。高校卒業後に中国から来日し、一橋大学を卒業。P&G、ジョンソン・エンド・ジョンソン香港支社長などを経て現職に。
30代前半でJ&Jの香港法人社長を務めるなど輝かしい経歴を持つシーチャウさん。日本に来た頃から、マーケティング分野でのキャリアアップをイメージしていたのでしょうか。
「高校を卒業して日本に来た頃は、将来のことは何も考えていなかったですね。転機になったのは、大学に入って親に自立を求められたこと。それまでの私は、お金は親からもらえるものと思っていたような世間知らずで(笑)。大学に通いながら生活費や学費を稼ぐため、スタートアップで働き始めました。今、仕事の厳しい状況も楽しめるのは、当時の経験のおかげかもしれません」
在学中は複数のスタートアップで働き、卒業後はP&Gに入社。当時は、仕事を過不足なくこなす日々に満足していたといいます。
「入社2年目に、上司に結果を出せていないことを指摘されて意識が変わりました。結果を出すためにやるべきことを考えて働くようになり、もっと仕事が楽しくなりましたね。今まで、キャリアアップを目指して仕事をしてきたわけではなくて、目の前のことを楽しんで、自分が納得するまでやってきただけ。その結果、何かを得られたり、会社に評価されたりしてきたという感覚です」
支社長やマーケティング責任者など結果を求められる大変な仕事にも、前向きに取り組めるモチベーションの源は?
「仕事って、何でも大変。学生時代に経験したスーパーのアルバイトもデータ入力の仕事も全部大変で、今の仕事がそれより大変だとは思いません。でも、私にとって仕事は、いくつかある選択肢の中から自分の意思で選んでやっていること。だからつらいと思ったことはないんです。人生を楽しむためには、自分のやりたいこと、やることをコントロールするのが大切。何度か転職してきましたが、どこへ行っても新しいチャレンジがあって、今はこのチャレンジを乗り越えて行こうと、いつも楽しんでいます」
プライベートの時間も大切にし、旅行やお酒などの趣味も楽しんでいるシーチャウさん。最初の転職の理由も、離れて暮らす夫と一緒に住むために、東京で仕事がしたかったからだそう。
「ワークライフバランスを大事にしているので、仕事のため自分を犠牲にしたことはありません。今の会社は、働く場所や時間を自分で選べて働きやすいところも気に入っています。仕事は結果がすべて。だからこそ、結果を出しながらも、どう毎日をクリエイティブに楽しむかということを意識していますね」
Essentials
1.仕事や私生活で私が自分らしくいられるのは、いい友達がいてくれるから。仕事やプライベートなことで悩んだときは、いつも友達が話を聞いてくれて、前に進むためのアドバイスをくれるんです。困ったときは友達に助けられていますし、友達から学ぶことも多いですね。
2.大事にしているのは、自分を信じること。SNSも仕事も、何をやっても必ず誰かに何か言われるもの。ハッピーでいるために、自分を信じてネガティブな言葉は気にしません。我慢しないことも大切にしています。食べたいものあれば食べに行くし、やりたいことがあったらやる。仕事では我慢することもあるからこそ、プライベートでは自然体でいたいですね。
3.仕事や外出で欠かせないのがiPhone。クレカと1万円札、名刺が3枚入ったケースと一緒に持ち歩いています。私、よく無くしてしまうので、あまりバッグを持たなくて(笑)。iPhoneだけを持って出かけることも多いですね。いつも荷物はシンプル。2~3泊の旅行ならリュックひとつで行けます。
Words Miki Kawabe / Edit Kaori Watabe